【元デリヘル店長の回想録】意外にめんどくさい嬢の給料計算

※イメージ画像:Getty Imagesより


 私が風俗業界で働く上で面倒だと思っていたのが、女のコの給料の計算だ。

 もちろん店によっては簡単なところもあるが、それはごく一部だろう。少なくとも私がいたお店は、計算がとにかく面倒だった。

 計算がややこしくなる最大の理由は、ズバリ“女のコの単価の違い”に尽きる。

 全員が同じ単価・同じ条件なら簡単な話だが、60分で1万円の女のコもいれば8000円のコもいるわけだ。

 給料の決め方に関しては、かつて私が所属していたグループでは、60分の給与ベースは一律で8000円で、15分ごとに2500円ずつ上がるシステムだった。つまり、75分で10500円、90分で13000円といった感じだ。

 これにプラスして入るのが指名料。当時勤めていた店では基本の指名料が無料だったが、女性によって「特別指名料」なるものが付けられていた。プレミア指名料とも呼ばれる、お店のホームページなどで星マークや王冠マークなどで表示されることもある“アレ”だ。

 お店には特別指名料なしから1万円の女のコまでいて、入店した当初は彼女たちの金額を覚えるだけでも苦労した。

 ちなみに、この特別指名料のことを


「人気があるから高い」

「特別なサービスがあるから」


 と勘違いするお客さんがいるが、基本的には、働くキャストの希望給与単価に合わせただけのもの。60分8000円ベースで希望の単価が1万円なら、プラス2000円の特別指名料…といった感じだ。

 また、店が手放したくないほど人気で、特別指名料を引き上げるパターンもある。しかし、その場合、新規の顧客が付き辛くなるというリスクがあるため、キャストの方から断ってくることもある。

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