【AV脚本家・色川ザクロ】二次元と融合しつつあるAVの今


 「アヘ顔ダブルピース」とは、極度の性的快楽によって半ば痴呆化したヒロインが、屈辱的なピースサインを強いられつつ、無残なヨガリ顔を晒す行為のことだ。

 「だいしゅきホールド」も同様に二次元から生まれた表現で、女性が手足を男性に絡め、身体を密着させる仕草を指す。主に正常位や座位で濃厚な愛情を示す際に用いられている。

 このような前衛的な表現は、武田弘光などの先駆者を軸として、在野の同人作家達が磨き上げたものだ。エロ話の際に使う言葉ではないが、いずれも「洗練」されているので、それぞれが非常に力強いインパクトを持った表現となっている。

 そのため、こうした二次元発の性表現はAV業界でも盛んに取り入れられるようになった。

 「アヘ顔ダブルピース」はさすがに過激すぎるので浸透したとは言いがたいが、「だいしゅきホールド」などは、現在、あちらこちらの現場でごく普通に演出されている。

 長年、男優を画面から排除することを絶対的真理と考えていた業界だけに、私などはこの変化にある種、感慨深いものを感じる。AVの常識を、異業種の、しかもアマチュアの方々が突き破るとは、正直まったく考えていなかった。

 今後も二次元の世界とAVはますます近くなり、融合を続けていくことだろう。

 良い悪いではなく、これが時代の流れというものなのだ。いったいコミケ88では、どんな新しい表現が生まれたのだろう? 活目してその報を待ちたい。
(文=色川ザクロ)

■色川ザクロ
世にも珍しいAV脚本家。極悪非道な物語を得意とする傍らで、元ナースの嫁に虐げられた日々を送る。家庭内ステータスは愛犬ちい坊に続く堂々のNo.3。

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