神秘と共感の謎バンド・相対性理論|架乃ゆら昭和コラム「美徳のゆらめき」

昭和大好きAV女優・架乃ゆら連載コラム第9弾

 一ケ月の充電期間を経て架乃ゆらちゃんの当連載が帰ってきました!

 今回、ゆらちゃんが解説するのはテレビアニメ主題歌としてお馴染みですが、その正体はあまり知られていない、やくしまるえつこさんをピックアップ。


 個性的な名前、独特な楽曲タイトル、神秘的な歌声とあらゆることが謎のベールに包まれている”2000年代”デビューのアーティストを初めて紹介します。

 今回も深海40メートルを息継ぎなしで全力遠泳する架乃ゆら文体をお楽しみください!

架乃ゆら昭和コラム「美徳のゆらめき#9」

今日も可愛い架乃ゆらちゃん

 メンズサイゾーをご覧のみなさんこんにちは! S1専属の架乃ゆらです。

 わたしの好きな音楽といえば、みなさん昭和歌謡をすぐに思い浮かべるでしょうか。

 確かに昭和歌謡はかーなーり好きで、昭和歌謡好きが転じてこのようなコラムを書かせていただくようになったり、トークイベントをさせていただくようになったりしたのですが、わたしの好きな音楽は昭和歌謡だけではありません!

 ずばり今回のコラムのテーマは相対性理論・やくしまるえつこさんについて!です。

 わりといろんなところで話していることではあるのですが、わたしは相対性理論というバンドがめちゃくちゃ好きです。

 そして歴史も深く、聴き始めたのが小学生の頃でした。ボーカルのやくしまるえつこさんのホッとするような、気の抜けるような、少し不安になるような歌声と、湿度高めなサウンドのバランスが面白く、また歌詞の世界観も日常の中に宇宙が突如出てきたり、おとぎ話なのかなと思っていたらホラーテイストになるなど独特で、思えばわたしの歌詞好きは相対性理論から来ているのかもしれません。

 アルバムは2007年に自主制作として『シフォン主義』をリリースしてからはリミックス、ライブ盤を含めると7枚、シングルは5枚出ています。

 その全ては大手レコード会社を通してのものではなく、インディーズレーベルのみらいレコーズから発売されています。

 やくしまるえつこさんの特徴的なウィスパーボイスはその雰囲気からアニメ主題歌に抜擢されやすいので、オタクである者は皆必ず相対性理論サウンドを耳にしており、やくしまるえつこボイスに耳馴染みがあります。

 そんなことからオタク知名度は抜群であり、オタクだけでなく言葉遊びのような詩は感受性豊かな十代の琴線にも触れやすく、女の子が自撮りとともにTwitterに載せる文章で「なんだこれ?」と思うやつはたいてい相対性理論の曲から引用されています。

 また、やくしまるえつこさんの鈴のように転がる歌声を自身のか弱さと重ね合わせて共感する者も多く、つまりはオタク、女の子、学生さん、そしてそれだけでなく、このぷんぷん漂うサブカル臭に惹かれてやってきたサブカルおじさんまでもを虜にしてしまいます。そんなあらゆる層を魅了しつつも未だメジャーデビューしておらず、知るものぞ知る的な活動をしているのは余計ファン心をくすぐります。

 かく言うわたしも出会ったのがオタクに目覚めた小学生の時分であり、当時からサブカルの畑であるヴィレッジヴァンガードに足繁く通い、ヴィレヴァンにある漫画やCDは全てバイブルであると信じ、ヴィレヴァンにある全てを享受していたのですが、ある日ヴィレヴァンへ行くと相対性理論が流れており、流れ星に頭を打たれたように夢中になりました。

 まだおこづかいでは満足にCDが買えなかったため、近所のTSUTAYAでレンタルしては、父のパソコンを借りて自分のiPodへ移し一人こっそり聴く日々。

 ファンタジーだしSFだし日常だしサスペンスでもある相対性理論の曲の世界観は見事にわたしの趣味の性癖の礎になりました。何よりも「同じクラスのやつは誰もこんなかっこいいやつ聴いてないんだろうなぁ~」という優越感!

 のちに相対性理論が好きだという同志が近くに現れ、一緒にライブに行くことになります。相対性理論のライブ、ものすごく独特なんです。

 といっても、あまり他のライブに頻繁に行くわけではないのですが、客が本当に全く微動だにせず、声もあげず、ただ静かに相対性理論の演奏に耳を傾けて、やくしまるえつこさんの口から溢れる雫のような声を聞き逃すまいとしているようでした。

 たまに激アツナンバーが流れるとほんの一瞬、しかも一部だけがウワッと声をあげますがそれだけで、側から見ると謎の集会です。

 やくしまるえつこさんのライブMCも独特で、ぼそっと一言呟いては水を飲み、そしてまた曲を続けるというクールの極み。さらに相対性理論のメンバーは皆ほとんどメディア露出をしていないのでステージ上は顔がよく見えるような照明になっておらず、曲中の演出でメンバー全員がシルエットになる照明があり、あまりの神々しさに同志と共に小さく「おお…」と声を漏らしてしまいました。

 好きな楽曲はありすぎて数えきれないのですが、最近ハマっているのはやくしまるえつこ名義で出されたシングル曲『絶対ムッシュ制』です。こちらはやくしまるえつこさんが作詞、作曲を手掛けており、さらにギターも担当しています。

 言葉の意味としての歌詞ではなく、言葉のリズムとしての歌詞がかなり好きで、「Heil!Heil!入っていけない」のダジャレっぽい感じや「バイバイインザナイト/来来インザナイト/ランランで街へでないか」の韻の踏み方や、ぴょんぴょん跳ねるようなリズムが気持ちよくて、散歩しながらよく聴いています。

 深夜に聴くのはアルバム『TOWN AGE』に収録されている、なんともいえないノスタルジーがたまらない『たまたまニュータウン』や、アーティスト渋谷慶一郎さんとの合作『アワーミュージック』から遠い異世界の神話のような、御伽噺のような、聴いていると不思議に浮遊した気持ちになる『BLUE』などなど。

 最近は昼夜問わず常に相対性理論や、やくしまるえつこサウンドを聴いている気がします。音楽を聴く理由としては気分を盛り上げたい、電車の音などの騒音を避けたいなどいろんな理由があると思いますが、その一つとしてリラックスするからがあって、そんな超リラックスサウンドとして聴いている部分もあります。

 ふわふわと違う場所へ連れて行ってくれる感覚だったり、時間が経つのを苦に感じないためであったり。なにかとストレスが溜まりやすい時期なので、ぜひみなさんも好きな音楽を聴いて思う存分リラックスしてください!

 今回はこのへんで終わります。最後まで読んでくださってありがとうございます! 次回もよろしくお願いします。

【架乃ゆら(KANO YURA)】
身長:156cm
スリーサイズ:B84(D)・W55・H86
生年月日:1998年12月28日
趣味・特技:昭和歌謡、特撮ヒーロー鑑賞
ツイッター:@kano_yura
インスタグラム:@kano__yura
公式ブログ:架乃ゆらオフィシャルブログ
YouTube:かのちゃんねる

(写真・構成=神楽坂文人Twitter@kagurazakabunji

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