架乃ゆら昭和コラム:美徳のゆらめき 岩崎宏美『ロマンス』を語る

『S1』女優・架乃ゆらちゃんが昭和愛を語る新連載コラム「美徳のゆらめき」開始! 初回は昭和歌謡・岩崎宏美『ロマンス』を熱く解説

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 「昭和」が大好きな大人気セクシー女優の架乃ゆらちゃんコラムが発進!

 昭和歌謡、純喫茶、特撮作品、古着など古き良き「昭和」時代のカルチャーが大好きで、造詣が深い彼女が、その圧倒的な熱量を原稿に向け、自身が推す昭和カルチャーを独自に解説。

 記念すべき連載第1回目は昭和歌謡にスポットを当ててもらった。それでは「架乃ゆら昭和コラム・美徳のゆらめき#1」をご覧あれ!

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 メンズサイゾーをご覧のみなさんはじめまして!

 今回からこちらでコラムを連載させていただくことになりました、『S1』専属女優の架乃ゆらです。

 文章を書くのが好き、もっと嚙み砕いて言えば、頭の中に雑多に広がるあれやこれやを文章にして放出するのが好きなんです。鉛筆をものすごい筆圧で握りしめて作文を書き綴っていた少女が大人になってAV女優になり、コラム連載をいただくまでになりました。

 今回からどうぞよろしくお願いいたします。

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 とは言っても初回なので、まずは自己紹介からしようと思います。

 あらためまして! はじめまして! 『S1』専属の架乃ゆらと申します。

 AVデビューが2017年11月なので、今年で4周年を迎えます。

 誕生日は1998年12月28日の22歳です。とっても年末ですがお祝いしていただけると嬉しいです。

 好きなものは昭和歌謡や特撮作品鑑賞、飼い猫と遊んだり、かわいいものを見たり、古着を集めたり、アイドルマスターに泣いたりといろいろです。ざっくりまとめるとオタクです。

 とにかく多趣味、特定の推しという推しを決めあぐねるタイプのオタクで、浅く広くを目指してオタク街道をてくてくと歩いています。

 いま、早口でプロフィールを羅列しましたが、年齢の22歳と好きなものである「昭和歌謡」の文字。そのギャップに驚いて、その後の文章が頭に入らなかった方もいらっしゃるかもしれません。

 そうなんです。架乃ゆら、昭和歌謡が大好きなんです!

 昭和歌謡というか古き良き昭和の文化が全体的に好きで好きでたまらないんです!

 ですが、浅く広くを目指している人間なので、海のように深い知識はありませんし、なによりリアルタイムで昭和を体験していない人間なので、想像で補っている部分も多々あります。

 しかし、昭和への愛は溢れています! 愛が転じて『架乃ゆらのLOVE昭和』という冠番組をかれこれ1年ほど続けているほどです。

 時に、若くして亡くなった世界的アーティストAvicii氏のラストアルバムに入っている『Freak』という曲の中に昭和の名曲『上を向いて歩こう』がサンプリングされていることが話題になるなど、近年では昭和文化が若者の間でリバイバルしていて、日本を飛び越え世界中に昭和産まれの素晴らしいものたちが広がっています。

 私もそんなムーブメントに吹かされたうちの一部に過ぎないのですが、時を経ても素晴らしいものは素晴らしく、そんな素晴らしいものをいま現代に知ることができてとても嬉しいのです。

 前置きが非常に長くなりましたが、この連載ではそんな昭和歌謡の中でも特に私が好きだ! 紹介したい! これについてなんか言いたい! そんな一曲についてひたすら語っていくという心意気でやっていきます。

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 さて、第一回目の今回は岩崎宏美さんの『ロマンス』についてです!

 1975年にリリースされた岩崎宏美さんの2枚目のシングル曲で、作詞・阿久悠さん、作曲・筒美京平さんという、昭和歌謡を語る上で絶対に外せない超ゴールデンコンビが手がけています。

 オリコンチャート1位を獲得したり、同年にあらゆる新人賞を獲得したりと、岩崎宏美さんがトップアーティストとしての地位を確立したのはこの曲の所以と言えるかもしれません。

 アップテンポな曲調に岩崎宏美さんの綺麗に伸びる歌声で語られる、恋にまっすぐな女性の心情の妙なアンバランスさがとても気持ちよく、また個人的にはアイドルソングに必要不可欠なパッションをビシビシと感じます!

 サビで繰り返される、シンプルかつ情熱的な歌詞がとても印象に残る曲ですが、実は甘いのろけソングではなく、別れ際に幸せだったあの頃を振り返る、とても切ない曲なんです…!

 というわけで曲を再生すると、まずいきなりサビから始まります!

 さっそく最高すぎるので私はここで一旦泣きますが、1番Aメロでは、いまだ愛がなにか分からないほど初心な少女が「あなた」に出会ったことで、ひとりでいるのさえ怖くなるほどに好きになってしまいます。

 そして宙へ浮き上がるように1サビへ突入、「あなた」のためならどこへだってついて行く、空だって飛べるのなら飛んで会いに行く、もう歌詞の女性の脳内は「あなた」で200%埋まってしまっていますね。

 みなさんにもこんな経験がきっとあるのではないでしょうか。私にも覚えがあります。

 好きで好きでいっぱいになってきっとたまらなく楽しい期間なのでしょうが、ここでぼそっと「迷い子のよう」という心境が吐露されます。

 「あなた」を好きになって愛を知り、体を突き動かすものがすべてLOVEになってしまった状態の自分自身を俯瞰して、冷静につぶやいているようなこの一言に、私は震えるわけです。

大人びた少女…!

 女性特有の達観した目線を感じて、もうこの曲は単なるのろけソングではないことが判明してしまいました。

 まだまだいきます!

 2番Aメロでは「あなた」と身も心も結ばれて、まさに幸せ、ロマンスの絶頂期といったところです。コーラスをバックにして幸せな恋人同士の景色が鮮やかに目に浮かびます。

 3番ではもはやプロポーズなのでは!? と思ってしまうほどの愛の言葉が歌詞にあります。ですが、平成の言葉で言うと「死亡フラグ」のようなものなのかもしれません。

 戦争映画で「この戦いが終わったら故郷に帰って結婚するんだ」と言った者はだいたい死にますし、モンスターパニック映画で「怪物を倒してやったか!?」と誰かが言えば、その怪物は大概やられていません。

 それらと同じ系譜で女性がこの「抱きしめて」というセリフを口にしてしまったということは、つまり「あなた」との関係は終わりであるということです。

 平穏な日々にはいつか終わりがあります。

 その後のラストサビではコーラスと歌声を交えて、より情熱的になっていきます!

 ですが、「あなた」はもう席を立ち女性から離れていってしまいます。何度も何度も「席を立たないで」、「そばにいてほしい」という切実な言葉が繰り返され、エンドレスになり曲は終わってしまいました。

 この曲が始まってから終わるまで、実際は3分ほどですが、女性と「あなた」の間では一体どれほどの時間が流れていたのでしょうか。恋が芽生え、花咲き、そして散ってしまうまでの儚く長い時間を私は考えてしまいます。

 ちょっとキモいくらい熱くなってしまいましたが、私は基本、昭和歌謡に対してこれくらいの熱量で接していますので、どうかついてきていただけると幸いです。

 長くなりましたが今回のコラムはこれで終わります。まだ次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでいただきありがとうございます。

(文=架乃ゆら)

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【架乃ゆら(KANO YURA)】
身長:156cm
スリーサイズ:B84(D)・W55・H86
生年月日:1998年12月28日
趣味・特技:昭和歌謡、特撮ヒーロー鑑賞
ツイッター:@kano_yura
インスタグラム:@kano__yura
公式ブログ:架乃ゆらオフィシャルブログ
YouTube:かのちゃんねる

(写真・構成=神楽坂文人Twitter@kagurazakabunji

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