セックス体験談|別れのピロートーク#3

隔たりセックスコラム連載「別れのピロートーク#3」

隔たり…「メンズサイゾーエロ体験談」の人気投稿者。マッチングアプリ等を利用した本気の恋愛体験を通して、男と女の性と愛について深くえぐりながら自らも傷ついていく姿をさらけ出す。現在、メンズサイゾーにセックスコラムを寄稿中。ペンネーム「隔たり」は敬愛するMr.Childrenのナンバーより。

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 急に人が横切って、心臓が止まりそうになった。

 カラオケの部屋の扉は透明で、外を通る人が見える。部屋の中は薄暗いので、おそらく外から中の様子はわからなかっただろうが、こちらからははっきりと見えた。だが、この状況を誰かに見られてしまうかもしれないという恐怖に、不安が広がる。

 僕は自分と扉の直線上にカラオケの曲を入れる機械を置いた。これで、外から中を覗かれたとしても、僕の下半身は死角となって見えないはずだ。

 僕の下半身には今、梨香の顔がある。梨香は僕のモノを口に含み、ジュボジュボとしゃぶっている。

 

「んふ…んぐ…」

 

 そう吐息漏らしながら梨香はモノをしゃぶる。ちょっとだけでいい、と言ったのに、梨香はもう長い時間モノをしゃぶっていた。

 根元まで咥えて、吸い取るように上がる。そして再び根元まで口いっぱいにモノを含み、その口の中で舌を使って舐める。かと思いきや、口の中からモノを出すと舌先で亀頭を舐め回す。そして再びモノを口に含むと、その吸い取る動きと舐め回す動きを同時に繰り出した。

 慣れていて上手い、というよりも、力強いフェラだった。モノ全体を刺激し、精子を吸い取ろうとしてくるようなしゃぶり方に、僕の下半身は震え出す。興奮してきた僕は、空いている手で梨香の乳房を服の上から触り、そしてもう片方の手で頭を撫でた。

 

「やばい。気持ち良いよ」

 

 乳房を触ると、梨香は「んぐ」と体を反応させた。しかし乳房を触られることを拒むことなく、モノを舐め続けてくれる。

 そんな梨香の後頭部を見ていると、初めて一緒にカラオケに来たときのことを思い出した。マイクを持って楽しそうに歌っている梨香。そして、すぐに大人の交わり合いを描いた曲を歌った梨香の、あの姿。あのとき、「梨香はエロいのではないか」と僕は思った。エロいから、セクシーな曲を堂々と歌えるのだと思った。

 歌っている曲と性格を紐づけるのは短絡的だが、今しゃぶってくれているこの梨香を見ると、その予想は外れていなかったという確信が生まれてくる。ちょっとだけでいい。僕はそう言った。仕方なく、というふうにフェラを始めた梨香は、もうただ舐めるだけでなく様々な動きを咥えながら、長い時間しゃぶってくれている。

 顔を見たい、と思った。あの楽しそうにマイクを持って歌っていた梨香が、マイクをモノに持ち変えるとどんな表情になるのか。ちょっとだけでいいと言ったのに長時間しゃぶってくれている梨香はどんな顔をしているのか。ほっぺがふっくらとしたリスのような可愛い顔。そんな梨香のフェラ顔を、僕は見たいと思った。

 

「梨香」

 

 呼ぶと、梨香は口をモノから離した。そして折りたたんでいた体を、ゆっくりと起き上がらせる。

 梨香の横顔が目の前を横切った。

 その動きがスローモーションに見えて、僕の心はキュッとなる。

 

「梨香」

 

 顔を見る。梨香は表情を変えずに、じっと僕を見ていた。

 黒くて丸い瞳が僕を捉える。その瞳は薄暗いカラオケの中でも特殊な輝きを放っているようで、僕は目を奪われてしまい、動けなかった。

 少し乱れた髪、そして唾液でテカった唇。何も言わずそこに佇む梨香は、同い年とは思えないほど大人に見えた。欲求に素直で、よく笑い、明るくて高い声で喋る梨香。そんな普段の梨香との振り幅のせいか、黙るだけでより大人に見える。

 僕は何も言わずに佇む梨香にキスをした。まるで吸い込まれるように。唇が重なると、僕はすぐに舌を中に差し入れた。

 モノをしゃぶるときに溢れ出た唾液が、僕の唇に触れる。梨香の舌から、性器舐めたとき特有のザラザラとした苦い味がした。舌を絡めて僕はそれを味わう。まるで、女性器を舐めているような感覚だ。モノを舐めた梨香の舌を味わうことは、僕にとって、梨香の性器を味わうのと等しい興奮があった。

 一度火のついてしまった気持ちはなかなか消えない。僕は梨香の乳房を揉みしだきながら、呼吸を荒くして唇を貪る。

 「はぁはぁ」と漏れる梨香の吐息が油となって、僕の心の火に注がれる。それによって破裂してしまいそうなほどの大きく膨らんだ炎のような気持ちは、最終的に下半身の硬くなっているモノにたどり着く。

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