【女と男の隔たり】挿入手前までの関係:後編

 メンズサイゾーの【エロ体験談】で、前人未到の賞金レース6連覇を達成した常連投稿者・隔たり。投稿すれば賞金ゲットというほどの人気を誇った彼のことは、エロ体験談愛読者の皆さんであればよく覚えていることだろう。

 今連載では、そんな隔たりが「エロ」と「セックス」について考える。痴的好奇心旺盛なエロ体験談王者は、何を語るのか――。

 

【女と男の隔たり】挿入手前までの関係:後編の画像1
※イメージ画像:Getty Imagesより

 

エッチは、しない。


『挿入手前までの関係:前編』


 目が覚めると、頭に鈍い痛みが走った。

 脳を締め付けるようなギンギンとした痛みに、体を起き上がらせることができない。その痛みが治るまでうずくまっていようと体勢を変えると、今度は吐き気に襲われた。目を強くつむり、その痛みを忘れるようにと、再び眠りにつく。

 しばらくして、再び目が覚めた。頭痛と吐き気は先ほどよりかは治まっているものの、身体中がだるくて起き上がれない。カーテンの隙間から生ぬるい光が差し込んでいる。今は何時だろうか。僕は枕元に置いてある携帯を手に取り、電源を入れる。


「え」


 目をこすって、もう一度時間を確認する。当たり前だが、そこに書いてある時間は変わらない。


「16時!?」


 身体中に「後悔」という感情が広がっていく。心を痛めるネガティブな感情と、体を痛める頭痛と吐き気が混じり合い、涙があふれそうになった。


「最悪だ…」


 僕は急いでラインのアプリを起動する。通知をオフにしているので、どんなメッセージがきているかをホーム画面で把握することはできない。つまり、アプリを開かないと誰からラインがきているのかわからないのだ。

 ラインのアイコンの右上に赤色で表示されるメッセージの受信数は「2」となっていた。思ったより少ない数字にホッとするも、それでは解決になっていない。アプリが起動されると「真央」の名前が一番上にあった。真央からの受信メッセージ数は「2」と表示されていた。


「何時につく?」


 真央の名前の下に書いてあるその文章を見て、少し安心する。ビドイ言葉はきていなさそうだ。ホッとした気持ちで、真央の名前をタップする。


「着いたよ~」

「何時につく?」


 今日、僕は真央と16時に会う約束をしていた。16時に合流して向かう場所は、ラブホテルだった。

 僕は急いで真央にラインをする。


「真央、返信遅れてごめん。急に体調が悪くなっちゃって…。だからまた今度でもいいかな? 本当にごめん」


 僕の家から待ち合わせ場所に行くには、1時間以上かかる。いくらセックスができるといえ、真央を1時間以上待たせるのは申し訳ない。

 そして何より、本当に体調が悪い。昨日たくさんお酒を飲んだことを後悔する。二日酔いでセックスのチャンスを逃すなんて、昨日の自分を恨みたくなった。


「あ、そうなんだ。じゃあ、私帰るね。お大事に」


 「もっと早く言ってよ」とか「嘘つき」とか言われるのを覚悟していたが、真央からの返信はあっさりしたものだった。それが余計に怖いというのもあるのだが。

 もう会えないかもしれない。

 真央と公園でキスした時のことを思い出す。僕のモノを自ら触ってきた真央は、どんな風に手コキをするのだろうか。大胆に絡めてきた舌でモノをどのように舐めるのか。それを味わえたはずなのに、ただの二日酔いで逃してしまったことを後悔する。

 とはいえ、真央を味わいたいという性欲以上に身体のダルさがすごい。妄想しても、性欲は全然湧いてこない。もういいやと投げやりになりながら、その日は布団の中で1日を過ごした。


 真央とのラブホの約束に寝坊した1週間後、真央から1通のラインが届いた。

 それまでに2通ほど「こないだはごめん」という謝罪と、「次いつ会えるかな?」というラインは送っていたのだが、真央から返信はきてなかった。1週間も経ったし、もう真央には会えないだろう。そう諦め掛けていた時にきたので、僕はテンションが上がり、すぐに真央のラインを開いた。


「明日なら会えるよ」


 僕は急いで明日の予定を確認する。運がいいことに、明日は何も予定が入っていなかった。


「真央返信ありがとう。明日は何も予定ないよ。会いたいな」


 失ったはずのセックスが蘇るかもしれない。何度も妄想した真央の体に触れることができるかもしれない。そんな期待に胸が踊る。


「じゃあ、こないだと一緒の場所で、一緒の時間で」


 僕は真央に「了解!」と返信した後、すぐに今日の夜に会う約束をしていた友達にラインを送った。


「ごめん。今日体調悪くなったから、行けないや。また今度飲みに行こう」


 もう二日酔いでセックスを逃すのは嫌だ。

 その日、僕は高校生の時ぶりに、22時に寝たのだった。

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