戦争が日本を豊かにした皮肉と新しい潮流 〜ニッポンの風俗史・戦後#4〜

昭和28年(1953) パンパン減少


 そして、日本で初めてテレビ放送が始まり、板垣退助の百円札が発行される頃、風俗の潮流にも大きな変化が現れていた。パンパンからトルコ風呂の時代へと風俗の潮流が変わり始めていたのだ。その背景にあるのが、朝鮮戦争の休戦協定締結だった。

 戦争が収束して平和が訪れると、兵士たちは祖国に帰還し、パンパンたちの仕事もなくなる。パンパンは急激にその数を減らしていった。

 パンパンからトルコ風呂に転職した女性は少なくないと思うが、残念ながら文献には残っていない。売春婦という裏稼業から、ミス・トルコという人気の職業に転職するには、大きな障壁はなかったと推測されるのだが。

 そして、その頃沸き起こったのが、婦人団体による「売春禁止法」制定運動。奇しくもトルコ風呂経営者が危惧していた問題が、次第に大きく取りざたされていくことになるのだった。

 続く。

〈文=松本雷太〉


<参考資料>
・はまれぽ.com 
・映画『ヨコハマメリー』監督:中村高寛

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