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平成のフーゾクを振り返る ~街にピンクチラシがあふれていた頃(昭和50年頃~平成23年頃)~


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 フーゾクを利用する際の情報源として、かつては大きな影響力を持ち、そして現在ではほとんど消滅してしまったものがふたつある。ひとつは三行広告。もうひとつはピンクチラシと呼ばれるものである。

 ピンクチラシとは、風俗店が宣伝、営業活動のために人目につく場所に掲示する紙製の広告である。そして、風俗店といっても、概ねホテトルと呼ばれるアングラな業態のものであった。

 実際のピンクチラシだが、それほど大きなものではない。やや大きなものでは縦10センチ、横7センチのチラシなどもあるが、もっともよく見かけたのは、5センチ四方の小ピンクチラシ。いつ頃から登場したのか、筆者は現在も調査中である。ただ、ホテトルが登場した昭和50年(1975)以降であることは、ほぼ確実ではないかと思われる。

 ピンクチラシが「掲示」される場所は、公衆電話および電話ボックスが主であった。携帯電話がない、あるいは普及していない時代には、フーゾクへの連絡には公衆電話の利用が不可欠だった。そのため、繁華街や歓楽街、ホテル街の近辺にある公衆電話や電話ボックスには、程度の差はあれピンクチラシが貼り付けられているのが常であった。

 そのチラシの内容だが、電話番号以外の文言や図表、画像などは「添え物」でしかない。そのため、実にシンプルなチラシは多い。たとえば、無地の紙に電話番号と「人妻」「素人」「カワイイ娘」などと書かれているだけのチラシは多い。また、女性の顔写真やスナップに電話番号だけというパターンもよく見かける。

 ちなみに、チラシに女性の写真やイラストなどが使われているような場合、その画像はたいてい雑誌などからの無断転載だった。

 さらに、「なでしこ」「そよ風」「シーサイド」などといった、まったく関係ない文字が記されているケースもあるが、別に店名でも商号でもない。本当にただの添え物なのだ。

 逆に、小さなスペースの中に多種多様なフレーズが書き込まれているチラシも、また実に多かった。まず、「キスOK」「生フェラ」「パイズリ」「2回戦」「チェンジOK」などといった、サービス内容と思われる記載が目立つ。

 しかし、それらがすべて実際のサービスであるという保証はない。たしかに、その通りのサービスを実施しているケースはある。だが、在籍する女性全員で、そうしたサービスを行っているというわけではない。事実、「早上がりなし」とか「2回戦保証」とチラシに書いてあっても、一回プレイしたらさっさと帰ってしまうケースも珍しくなかった。まして、目立つように「生OK」と記されていても、何が生なのか、どんなプレイを示すのかまったく不明である。たしかに、「本当に生だった」という、サービスのよさを喜ぶ声も少なくはなかったが。

 ほかにも、「20代」「未亡人」「学生」「若い子のみ」などと女性に関する情報らしき文言が記載されたチラシも多いが、これもまた「当てにならない」表現だった。

 一般的に、ピンクチラシ、そしてホテトルにおいては、信用できるのは電話番号と、せいぜいチェンジOKくらい、というのが共通のようである。


『赤羽駅前ピンクチラシ 性風俗の地域史』

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