全国47都道府県の風俗店めぐりを終えた“エロカッコイイ”風俗嬢・今賀はるインタビュー! ~後篇~

――ただ若くて可愛いだけのソープ嬢さんならたくさんいますからね。そういう必殺テク持ってる女のコって、たとえ人妻や熟女系でも予約取りにくいですよね。

 はるさんが主催している「手コキ研究会」は、女性に対するテクニック指南の会なんですか?

はる:そう思われがちなんですけど、性別はどなたでもという感じで、要は「性を楽しむきっかけ作り」みたいなコンセプトです。前半だけ手コキを教えるんですけど、後半は毎月テーマを変えてます。この前は元AV男優さんや、日活ロマンポルノの制作スタッフだった人にお話してもらいました。

 後半のテーマによって客層が変わることもあるけど、前半も、ただ一方的に手コキを教えるんじゃなくて、「あなたの好きな手コキ」みたいなテーマで、グループに分かれてディスカッションするんです。大体40人ぐらい来ていただけるんですけど、6~7グループに分かれて話し合う感じです。客層としては6対4で男性が多いくらいですね。

――女性は一般の方なんですか? それとも風俗の…。 

はる:風俗の方は5人程度です。やってるのが毎回土曜日の夜なんで、時間的に一番忙しい時間帯なのに、それでも、毎月日程を合わせて来てくれて、すごいありがたいです。

――いままで風俗のお仕事で、“ここは苦労した”ってことはありますか?

はる:ん~、何ですかね(笑)。

――はるさんを見てると、ずっと笑顔で楽しそうで、あんまり苦労を苦労と感じない人なのかなって思っちゃいます(笑)。

はる:ありがとうございます。でも、変なビジネスの勧誘はよくあります(笑)。

――どういったビジネスの?

はる:風俗嬢って、お金持ってると勘違いされてるじゃないですか、世の中的に。でも、先々不安な仕事だから散財はできない。なのに、「お金を出してくれないか」みたいな。無視以外の対策はないんですけどね。「そうですね、考えておきます~」とか言いながら(笑)。

――それじゃ、風俗始める時の相談相手もいたし 、そんなに大きな苦労は…。

はる:常に誰かしらに相談できる状態にはあったので、そこまでひとりで抱え込む状態はなかったかな。イライラしたり、「チクショウ!」って思ったことはあったとしても(笑)。

――そういう時はどうしますか? 仕事で、「こいつ!」とか、常に笑っていられる状況ではなかったと思うんですよ。悔しかったり嫌な思いした時、自分の気持ちを切り替える方法ってありますか?

はる:SNSでよく風俗嬢さんが愚痴っていることに共感することもあるけれど、そこまですごいイヤなお客さんには出会ったことがなくて、そんなに説教されたこともないし。ぐっさり傷ついたりムカつくことがあっても、いやらしい言い方ですけど、いただく料金で清算できちゃってるのかもしれないです。

――ストレスはどうですか?

はる:お金で清算できる風俗の仕事より、その他の仕事のほうが…。まあ、円満に進めている方だと思うけど、それでもいろいろ“いざこざ”はあります。仕事以外でも「なんでうまくいかないかな!」みたいなことは…。イベントとかでも「そんなに長く話す自信ないよ」って…。風俗より、どっちかっていうとそっち(笑)。

――イベントとか講演とか、そういうのが多いんですか?

はる:最近は、愛知で手コキ研究会を開催できたり、この前は京都で浄土真宗のお坊さんの前で喋るみたいなことも。

――お坊さんたちに!? テーマは何だったんですか? 

はる:お坊さんたちには、若者の性の講習会みたいな感じで。他にも婦人科の先生とかLGBT関連の研究をしている先生とかもいらして。今の「性」に関して、お坊さんたちに知ってもらって、そのお坊さんたちが支援する若者に、その情報が伝わるようにという。「風俗業界っていうのはこういうところだよ」っていうことを、メリットデメリット込み込みで伝えるみたいな。

――宗教って、風俗はタブーなのかと思っていたんですけど、逆なんですね。

はる:希望者の集まりなので、理解のある人たちという感じらしいです。浄土真宗は、すべての人を救うという教えのようで。お坊さん以外にもお医者さんたちの研修会で、「ひとくちに風俗と言っても、これだけの業種があって、粘膜接触の度合いも業種によって変わります」みたいな話をしたり。

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