【元デリヘル店長の回想録】田舎から出てきた素朴な感じの女のコが、あっという間に人気嬢に

※イメージ画像:Getty Imagesより


 かつて私が店長を務めていた店は都市部に分類される場所にあり、地方に比べると規模もかなり大きく、従業員も多かった。

 実にさまざまなコが入退店したが、中でも強く印象に残っているのが、田舎から出てきたばかりのひとりの女のコだった。

 今回は、そのコと出会い、講習し、人気嬢に育て上げた時のお話だ。


【風俗嬢と体の関係~まみの場合~】


「今日の面接予定は…スカウトからの紹介かぁ」


 春の陽気が感じられるポカポカとした4月の昼下がり。

 タバコをふかしながらスケジュール表をチェックする。


スカウトマンから紹介された女のコって、何かとお金がかかるから嫌なんだよなぁ…。


 女のコに給料が発生する度に支払わなければいけないスカウトバックや、出勤の度に必要な顧問料…。なにかと経費が掛かるスカウトマンからの紹介は、正直あまり好きではなかった。

 とはいえ、どこの店舗もひとりでも多くの女性従業員が欲しいと考えているし、ウチだって例外ではない。スカウトだろうと何だろうと、女性従業員を増やすことは店の売上に直結する。

 乗り切らない気持ちを切り替えるために、パチンッと両の頬を叩いた。


……

「し、失礼します…」

「はい、どうぞ。かけて下さい」

 面接予定時間ぴったりに扉から入って来たのは、素朴な感じの女のコだった。

 決して顔は悪くないが、化粧のやり方が下手なのか、それとも普段から手入れをしていないのか、田舎っぽい「もっさり」とした印象だ。

 服装もどこか芋臭いというか、宝石の原石が泥まみれになっているような、そんなイメージだった。

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