アイドル・シーンにはむしろ新しい文化が生まれている~2018年アイドル・ポップス・ベスト10

7位:BiSH「NON TiE-UP」

 2018年12月22日の幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催されたワンマンライヴ「BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL “THE NUDE”」のアンコールで、BiSHが花道からステージに戻り、このまま終わるのかと思わせて、最後の最後に歌ったのがこの楽曲だった。ストリングスの生演奏が鳴り響いたように、厚いストリングスとコーラスに包まれたシンフォニックなロック。挑発的な歌詞とは裏腹なほどの美しさ。サウンド・プロデューサーの松隈ケンタが、BiSHの本流と呼んだのも納得だ。


8位:PRODUCE48「NEKKOYA(PICK ME)」

 IZ*ONEを生みだした韓国のオーディション番組「PRODUCE 48」のテーマ曲。センターを務めたのは宮脇咲良だ。サウンド的にはストレートにEDMなのだが、楽曲のキャッチーさやパフォーマンスの視覚的な快楽と合わさったときの中毒性は強い。個人的にはこれほどK-POP(日本語ヴァージョンもあるが)を聴いたのは人生で初めてだった。


9位:西金沢少女団「西プリ音頭」 

 石川県金沢市のJR西金沢駅前の商店街「西金プリンスロード」を拠点とするグループによる、デジタルクンビアならぬデジタル音頭。「空野青空生誕ライブ~にゃんにゃんフェスティバル2018~」でこの楽曲が始まった瞬間、私は走ってステージを見に向かった。ひ3か(『ひろか』と読む)がヴォーカルのパートから、BPMが上がってオモテカホらのパートへと移り、昂揚感を増していく。歌詞の面でも、商店街の状況が何も改善していないのに「ほら踊ればええじゃないか」と歌っているのが良い。

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