平成風ではなく昭和風の美人といった感じで、落ち着いた印象を受けたが、意外なことにまだ20歳だった。
念のため彼女の詳細プロフィールを確認すると、職業欄は学生となっていた。
20歳の学生かあ、ウヒっ!
ということで、鼻の下を伸ばしながらアプローチを開始した。
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こんばんは、ミノリさん。
都内の会社員のショーイチ、36歳です。
さきほどサイトでミノリさんの書き込みを拝見しました。
優しいくらいしか取り柄のない私ですが、
もしお会いできたらミノリさんに満足してもらえるよう全力で尽くしてあげたいです。
お返事いただけたら私の写メを添付して返信するので、
ご検討していただけませんか?
あっ! 待ち合わせ時間は5分後でも1時間後でも全然OKですので!!
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こんなファーストメールをポチっと送信。この時、筆者は自宅にいたので、5分で池袋に到着するのは不可能だった。しかし、都合の良さそうな相手を演出するために、あえて大げさな表現をしたのだ。
そんなアピールが効いたのか、5分もしないうちにミノリちゃんから返信が届いた。
約束通り筆者の写メを添付して返信を行い、そこから数通ほどのメール交換を経て、約束が成立した。
待ち合わせ場所は、池袋駅の北口階段を出てすぐのところ。筆者は約束の時間より5分ほど早く到着したが、1分もしないうちにミノリちゃんらしき女性がやって来た。
はぁ、写メ通りで良かったぁ。
これが正直な感想だった。最近は、盛りに盛ったプリクラ画像をサイトに掲載する女性は減少傾向だが、スマホのアプリで加工しまくった画像を掲載する女性が増えているのだ。
プリクラ加工は“いかにも”感がプンプンするので一目見れば分かるが、アプリ加工の場合はなかなか判別できないものである。
それゆえ、やって来たミノリちゃんが写メ通りなことに、ただただ安堵する筆者なのであった。
「こんばんは、ミノリちゃんだよね」
「あっ、どうも」
ん? なんか反応が薄くネ?
一度チラッとこちらを見ただけで、うつむきながら返答するミノリちゃん。かなり残念なデートになってしまいそうな予感が襲ってきた。
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