「お待たせ、きぃチャンだよね?」
「は、はい」
「良かったぁ、【イククル】で約束していたショーイチです。今日はよろしくね」
「あ、はい。きぃです。こちらこそよろしくお願いします」
「ゴメンね。こんな寒いところに待たせちゃって」
「いえ、さっき来たばかりなんで平気です」
「いや、ホントごめん。身体冷えちゃったでしょ? 何か温かい物でも飲みに行く?」
「いえ、ホント大丈夫です。しっかり着こんできたし…」
たしかにきぃチャンの格好は温かそうだった。モフモフの靴、手袋、マフラー、そしてコートのフードを被っていたので雪国の少女みたいな格好だったのだ。
今すぐ筆者の自宅に持ち帰ってSEX漬けにして、一生この少女を愛でて生きて行きたい。そんな感情に駆られてしまうほどだった。
不忍池を右手に見ながら歩くこと5分。ラブホテルに到着。いやぁ、ここまでの5分の長かったことっていったらありゃしない。すぐにでもヒン剥いてマンコにシャブりつきたいという気持ちを抑えながらの5分だったので、吐き気がするほど胸苦しかったのだ。
部屋に入り、備え付けの冷蔵庫の中の飲み物で喉を潤す二人。いつもなら早々にシャワーを浴びてもらうところだが、ここで筆者の悪い癖が登場。
そう、己自身に課す焦らしプレイである。
抱きつきたい衝動をググっと堪え、しばし会話を楽しむことに。
「いやぁ、でもホント信じられないよ。きぃチャンみたいに可愛い娘に彼氏がいないなんて」
「えぇ、そうですか?」
「うん。俺、あんまり女性経験多いほうじゃないけど、俺の知ってるなかではきぃチャンが断トツ1位だよ」
「え!? それはさすがに言い過ぎじゃないですか?」
「いやいや、俺ってば女性にお世辞を言えるほどクチが上手じゃないから、ホントの気持ちだよ」
「ふふ、なんかすごく慣れてそうですけどね」
「そ、そんなことないよ。キョドったら不気味と思われるだろうから、コレでも必死なんだよ」
「へぇ、そうなんですか。でもショーイチさんも彼女さんとかいないんですか?」
「う、うん。もう3年くらいいないかな」
「へぇ、優しそうだからモテそうですけど」
「ハハっ、優しいくらいしか取り柄がないからダメなのかも」
「そんなことないですよ、見た目とかよりも人柄が一番だと思いますよ」
接客慣れしているからだろう。きぃチャンは男性を立てる会話を自然にしてくれる。危うく本気として受け止めて、告ってしまいそうになった。
こんな会話をしながら頭の中で作戦を組み立てるトコショー。本当は彼女のセクキャバ嬢としての仕事内容とかも根掘り葉掘り聞きたい。しかし、あえてソコに触れないことでイイ人アピールというか他の男とは違うんだとも思わせたい。そう考え、風俗嬢としてではなく一人の女性として扱うことに決めたのである。
「ところで、きぃチャンって出身はどこなのかな?」
「え? どうしてですか?」
「いや、肌が雪みたいに真っ白だから北国のほうかなって思ってさ」
「いいえ、茨城出身です」
「ああ、そっかぁ。でもちょっと北国方面だよね」
「ふふ、そうですね。南東北とか言われたりもしますからww」
ああ、楽しいなぁ。外は寒くとも、ラブホテルの密室で可愛い娘と他愛もない話ができるだなんて。暗黒の青春時代を送っていたトコショーにしてみれば、たったこれだけのことでも大きな喜びなのである。時間を気にせずもっとこの娘と会話したい、この娘と寝起きを共にして明るく穏やかな毎日を送りたい。毎晩のようにこの娘の膣内にザーメンを注ぎ込んでSEX中毒患者に仕立てあげたい。そんな妄想が止まらない。
フと気がつくとホテルに入ってからすでに40分近くが経過していた。軽い焦らしプレイのつもりが、会話に夢中になりすぎていたのだ。