機を見るに敏な大物芸能人がブームに乗りひと儲け?

※イメージ画像: 『梅宮辰夫 体でモノマネ』株式会社ビバリー商品紹介ページより

 気がつけば11月も半ばを過ぎ、すっかり寒くなった今日この頃。徐々に忘年会の予定などが入ってくるころだろう。忘年会といえば、飲み会の席で一発芸やカラオケなどの出し物を求められることも多い。そんなときとりあえず鉄板といえるのが、今年の流行もの。新人OLたちが“あまちゃん”に扮して「潮騒のメモリー」を歌えば盛り上がること間違いなしだ。しかし、そんなことができるのも若いうち。いい齢したオジサンが半澤直樹を気取って「倍返しだ」などと言ってみてもスベるのがオチ。良くて苦笑いといったところだろう。そんなオジサンたちに、もってこいの宴会グッズが15日、発売された。ロバート秋山の『梅宮辰夫 体でモノマネ』(販売:株式会社ビバリー)である。

 2012年末にテレビで初お披露目された秋山の体モノマネ。その後、じわじわと人気が広がり、今年に入って一気にブレイク。さまざまな有名人のお面を使って繰り出される体モノマネは、お茶の間でもお馴染みの一発ギャグとなった。そんな秋山の体モノマネグッズが発売されたのである。体ひとつあれば簡単にできて、今年の流行にもピッタリの芸はウケること間違いなしだ。

 とはいえ注意点がひとつ。テレビや舞台などでは、いろいろな有名人の面を使っている秋山の体モノマネだが、グッズに入っているのは梅宮辰夫のみ。3種類の表情が揃っているというが、肌の黒さと恰幅の良さが必要な梅宮体型のオジサンでなければ使いこなすのは難しい。確かに世の中には梅宮体型のオジサンも多いだろうが、どうせ売るならもう少しバリエーションを増やしても良かったのではないか。だが、ここにはあるカラクリがあるのだと関係者は指摘する。

「たとえばタカアンドトシのタカが書いたライオンのイラストが子供に人気だと知った吉本サイドは、すぐにそれをトレーナーやTシャツなどのグッズにしています。イラスト入りの小物なども大量に作り、かなり儲けたようですよ。その素早さと目の付け所の鋭さは、まさに浪速の商人といったところでしょうか。何でも金儲けにつなげるのが吉本の強さですね。当然、今回の秋山君の体モノマネグッズも吉本サイドがビジネスとしてやっているのかと思ったのですが、実はこれ、梅宮さんサイドから話を持ちかけたそうなんです。マージンなどの詳細はわかりませんが、梅宮さんサイドとすれば一儲けできると思ったのでしょう。そのため、体モノマネグッズのお面には梅宮さんしかないということのようです」(業界関係者)

 確かに、18日深夜に放送された『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)の中でも伊集院が、秋山の体モノマネグッズが販売されたことに触れ、どういった権利状況になっているのか気になったため秋山に聞いてみると、本人もよくわからない状態だと言っていた。しかし、伊集院が「よく向こうも許可出したね?」と言うと、秋山はグッズ化については梅宮サイドから持ち上がった話だったことを漏らしたという。前出の関係者が言うように、体モノマネのグッズ化は“本人公認”どころか、本人が進んで商品化したというわけだ。

 最近ではモノマネの本人公認というのは当たり前のような話だが、それを利用したグッズ化を本人が進めるとはなかなか商魂たくましい。とはいえ、画像をプリントしてダンボールにでも張ってしまえば簡単にできてしまう体ものまねのお面。梅宮体型のオジサンにとってグッズは重宝するだろうが、あそこまで色黒ではないオジサンたちは、自分に合った有名人の面を自作する必要がある。グッズの売れ行きはわからないが、今年の忘年会では上半身裸のオジサンたちがそれぞれのお面片手に宴会芸を披露することだろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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