本命セックスと遊びセックスでゴム装着を分ける人々

※イメージ画像 photo by Rob, Rich Tim and Paul. from flickr

 一般男女を対象に、「あなたの、セックスにおける信念とは?」という質問を投げかけたところ、さまざまな回答が出揃った。「1セックスにおいて、最低3体位以上は試す」と実技において信念を持つ者もいれば、「ヤラせない美女(イケメン)に時間と金をかけるよりも、ヤレる醜女(並メン)!」と精神的信念を持つ者も。さすがに、今のご時世「結婚するまで貞操を守る」という信念を持つ人はいなかったが、コンドームに関しては強い信念を持っている人は多く、「恋人だろうと一夜限りの遊びの相手だろうと完全ゴム装着!」という声が多数寄せられた。逆に、「恋人だろうと一夜限りの遊びの相手だろうと完全ナマ派!」という意見も挙がったが…。

 むろん、どれだけ固い信念を持っていようと、オナニーと違ってセックスは相手があってこその行為! ゆえに、臨機応変さが求められるのはやむを得ない。「絶対に己の信念は曲げない!」という頑なな姿勢ではセックスチャンスを逃してしまう。よって、「普段は完全ゴム装着派だが、相手女性が絶対に大丈夫と言うのならその言葉を信じてナマ突入するか」ということもあれば、「普段はナマ派だが、相手女性が着けないとヤラせないと地団太を踏むので0.02ミリの極薄タイプなら着けても良しとするか」ということもあるだろう。

 また、臨機応変というよりも、シチュエーション別の信念を掲げている者も存在する。大別すると、以下の2パターン。

【1】恋愛感情がある相手とのセックスではコンドームを装着し、遊びのセックスでは非装着
【2】遊びのセックスではコンドームを装着し、恋愛感情がある相手とのセックスでは非装着

 まずは、「1」のタイプ。愛している相手だからこそ、後々不安な思いをさせたくないという気持ちは充分に理解できる。中には、「愛しているからこそ、まだ子どもは作らずもっとセックスを楽しみたい!」という理由を挙げる人も。

 疑問に感じるのは、遊びの相手とはコンドーム非装着という部分だ。遊びセックスにおけるナマ派の人々に話を聞くと、「二度と会うわけでもなし」という、なんともあっけらかんとした答えが返ってきた。万が一相手側に何かあったとしても、責任をとらされる心配がないから、という意味合いなのだろうか? その点に関しては、「外出しに自信がある」とドヤ顔。いやはや、困ったものである。過去に失敗はないのかと訊ねると、「ない! ……多分」とのこと。そりゃ「多分」としか答えようがないだろう、二度と会わないのだから。

 次に「2」。こちらは、男性よりも女性に多く見られるタイプだ。新しく付き合い始めた彼氏がコンドーム完全着用タイプとのことで、「愛を感じない」と不満を口にする女性も。デキちゃった結婚を狙っているのかと訊ねると、決してそうではないと首を横に振るが…。

 遊びセックスではコンドーム装着という信念は、男性はすんなり貫けるらしいが、女性陣は苦戦しているようだ。おそらく、「1」タイプの男性に遭遇しているのだろう。二度と会わない遊び相手だからこそ生セックスを楽しみたい男性と、遊びだからこそ慎重にならざるを得ない女性……オトコとオンナはすれ違うようだ。

 両タイプともご注意いただきたいのは、セックスにおいて注意すべきは望まぬ妊娠だけではないということ。望まぬ妊娠は、ピルを服用する女性が増えたことにより回避しやすい世の中になってきたが、性感染症感染の危険をお忘れではないだろうか。「二度と会わない遊び相手だから、先方に何かあっても知ったこっちゃない」と思っていたところ、自分自身に「何か」があることも起こりうる。また、悲しいかな愛し合っている恋人同士でも、相手が隠れて遊んでいる場合は、そこから感染する危険性もあるのだ。

 本命と遊び相手別に信念を掲げるのではなく、本命だろうと遊び相手だろうとコンドームは装着すべきだろう。治療により完治する感染症もあるが、今の医療では完治が難しい感染症もあるのだから。
(文=菊池 美佳子)

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