伝説のアイドルグループ・TPDが新生復活も…ヲタは冷め気味?

※イメージ画像:東京パフォーマンスドール公式サイトより

 90年代に篠原涼子、穴井夕子、ヒップホップユニット「EAST END×YURI」のボーカルとしても活躍した市井由理などを擁し、脚光を浴びた東京パフォーマンスドール(通称TPD)。その伝説のアイドルグループが、約17年ぶりに“新生”東京パフォーマンスドールとして復活。19日に都内のライブハウスでお披露目会見を行った。

 白を基調とした衣裳で登場した彼女たちは、小室哲哉氏が当時TPDに提供した『ダイヤモンドは傷つかない』『WEEKEND PARADISE』(共にリアレンジ・バージョン)の2曲を披露。この日、招待された100名からは、ダンス、歌とも新人グループとは思えなかったとの評判もあった。

 今後、新生TPDは『PLAY×LIVE』(プレイライブ)という演劇とライブが融合した歌・ダンス・芝居で構成されたパフォーマンス公演を8月から東京・CBGKシブゲキ!!にて1年間に渡り行うことが決まっている。これらの公演に先駆け、7月にチケットの手売り会が予定されているのだが、この手売り会に対し不満の声があがっている。

 この手売り会では、8月の4,800円の公演チケットの購入と公開稽古の見学が行えるが、入場するために別途料金が1,000円必要。入場すれば、さらにオマケもつくと告知されているが、この発表を知ったネットユーザーたちは「最初から金持ってるヲタに絞った商売」「4,800円のチケットを売っていただくために客が1,000円払うって知って萎えた」など、アイドル好きな人たちをターゲットにした少々強引とも取れる料金システムに冷ややかな視線を送っている。また「メンバー違うのに昔のグループ名使うメリットあるの?」「今から新しいグループが売れるのはありえない」など、新TPDのコンセプトなどについての疑問も散見される。

「前のTPDがデビューした当時は、今のAKB48のように“身近さ”を売りにしたアイドルが多かった。そこでTPDは、他のアイドルとは一線を画するために“ダンスのプロ”的な要素をコンセプトに掲げたのです。その効果もあって、TPDは口コミでどんどん集客数を増やしていきました。しかし、いくらTPDの名前を冠しているとはいえ、前TPDのメンバーも属しておらず、まだデビューしたての若手アイドルたちが、いくら公開稽古ありとはいえ、有料で手売り会を行うのは確かに少し先走り過ぎの感もあります。まあ裏を返せば、それぐらいの価値がある、という自信の現れなのかもしれませんが…。

 ただし、現在のアイドルたちは、AKBは激しいダンスが伴う劇場公演を毎日のように行っており、つんく♂がプロデュースするハロプロ系のグループはダンスに力を入れていることで知られています。特にAKBの勢いに押され、辛酸をなめていたハロプロ系ですが、モー娘。はメンバーがマスゲームにも似たパフォーマンスをK-POPやEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)にインスパイアされた激しいビートに合わせ披露する楽曲群を披露し、新規ファンを開拓。この間、11年2カ月ぶりにオリコンランキングで1位を獲得しました。また今年初となる武道館ライブが決定している℃-uteは、振付師の竹中夏海が『ダンスがスゴイ』と話し、現在がプラチナ期でもあるとさえ評されています。以前から存続していたグループが歌とパフォーマンスで徐々に人気を復活させつつあるため、TPDがブレイクするためには、もう少し他とは違う“売り”でアプローチする必要があるのかもしれません」(芸能関係者)

 新TPDより先に、復活アイドルグループとしてデビューした平成キャンディーズことC@n-dols(キャンドルズ)は、4月に開催されたデビューイベント『戦慄のハグリンチョ!会』にて、CD購入者にメンバーが後ろから抱きつき耳元でささやくという、アイドル史上初の特典を付けたことで話題となった。これに比べると、TPDのチケット手売り会は、少々インパクトに欠けることは否めないだろう。

 会見には、かつてのメンバーで女優の篠原涼子がビデオメッセージを寄せ、「地道な努力はすごい。あの頃の思いが今も絶対につながっていると思う。良い経験をさせてもらった」と、原宿でチケットを手売りしていた結成当時を振り返った。アイドル戦国時代と称されて久しいが、“新生TPD”は地道な努力を積み重ねて成功することができるのだろうか。

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