【平成風俗史】昭和風俗の遺産~トルコ風呂の発祥から泡おどりまで~

 風俗なのに挿入はNG、挿入NGなんだけどOKな店もある? という外国人には理解できない独自の進化を遂げたニッポンの“ガラパゴス風俗”。

 その歴史を、平成から令和に変わる“日本人にとって歴史の狭間”となる2019年のゴールデンウィークに振り返る短期集中連載!


<注>※歴史には諸説あり、ここに書かれていることがすべて正しいとは限りません。


第2回:昭和風俗の遺産~トルコ風呂の発祥から泡おどりまで


 ニッポンの代表的風俗といえば、北のアノ人のお父さんもお忍びで来日して遊んだことがあると、まことしやかに語られている「トルコ風呂(現ソープランド)」である。

 その発祥は、漠然と吉原だと思っている読者は少なくないのではないだろうか。しかし、実はまったく別の場所なのだ。

 「売春防止法」が公布される5年前の昭和26年、日本初のトルコ風呂「東京温泉」が誕生したのは、なんと銀座のど真ん中。現在の「GINZA SIX(ギンザ シックス)」の裏手の一角だった。


銀座にトルコ風呂⁉︎


 そう驚くだろうが、発祥当時のトルコ風呂には風俗色はほぼなかった。ベテラン風俗ライター・伊藤裕作氏によると、「首から上だけを出すスチームバスに入って汗を流したあと、半袖の白衣にショートパンツ姿の女性がマッサージやアカスリをするだけ」だったという。

 建物は地上4階地下1階のビルで、店内には風呂の他にも食堂やバー、小劇場などの設備があり、紳士たちの社交の場としてアメリカのグラフ誌「LIFE」でも紹介された。

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