亜紗美 主演・引退作『ツングースカ・バタフライ〜サキとマリの物語〜』、ハンブルク日本映画祭のオープニング作品としてワールドプレミア上映!!

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しじみ:そんなに嫌なのに、なんでそもそもAV始めたの?

亜紗美:19歳の頃付き合ってた彼氏がスカウトマンやってて、知り合いの社長から「Vシネの案件があるけど、いい主役がいない」って相談されたみたいで、「お前やってみない?」って言われて。当時、私はただのキャバ嬢だったんだけど、大好きな彼氏の役に立つならと思って引き受けた。

しじみ:いきなり主役!?

亜紗美:うん。「脱ぎあるけどどうする?」って聞かれたけど、「とりあえずやってみます」って言って。

しじみ:AVやる前?

亜紗美:そうそう。内田春菊原作の『kiss me or kill me 届かなくても愛してる』(編注:Amazonで買えるようです→コチラ)って作品で、監督は友松さんだよ。

しじみ:わっ! 友松直之監督とはデビューからの付き合いだったんだ! いきなりヌードは抵抗なかったの?

亜紗美:あくまでお芝居でのカラミだったからあんまりなかった。

しじみ:すごい! その頃から肝据わってたんだね。

亜紗美:まぁそれがきっかけで、面白かったし役者やってみるのもいいかなと。でも19歳で始めるのは遅いと思って、どうせ長く険しい役者の道を行くんだったら最短の方がいいじゃん? だから、とりあえず名前を売ろうと思ってAV始めた。

しじみ:家族は知ってるの?

亜紗美:知らない知らない! いまだに私が役者やってることすら知らないもん。

しじみ:そんな訳なくない!?

亜紗美:そんな訳あるんです(笑)。親はヘアメイクさんだと思ってるから私のこと。

しじみ:だって有名じゃん!

亜紗美:親は映画観ないしネット使えないから。

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しじみ:それでバレないもんかねぇ…。でも、今の女優としての活躍を親に知ってほしいとかはないの?

亜紗美:それはあるよ。家族に嘘はつきたくないからね。なのにずっとつき通してる状態だもん。だから、いまだに結構大きい額のお金を家に入れたりしてるのかな。実家リフォームしたり祖父母の葬儀代と墓代全額負担したり、親の借金返したり…。

しじみ:何それ! めっちゃ偉い!!

亜紗美:別にもうやんなくていいと思うけど、やっぱ負い目があるから。

しじみ:そこまでしてもらったら、バレてたとしても親は何も言えないでしょ。

亜紗美:まぁね(笑)。でも、嘘ついてる罪悪感は一生拭えないと思う。もちろん、言って恥ずかしくない作品にもいっぱい出させてもらったし、海外で賞も貰ったし、誇りに思ってるよ。でも、言ったら芋ずる式にAVの過去が出てくるでしょ。今も映画で脱いだりもしてるし、それを許すような親ではないから。

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