【マナの成績はイマイチ伸びず、退店】
 
  そんな彼女が入店して1カ月。
 
  新人期間の客入りはそこそこだったものの、それ以降は集客に伸び悩む日々が続いた。
 
  マナは決してルックスもスタイルも悪くないはずなのだが、私には売れない理由が分からず、ヤキモキしていたのを覚えている。
 
  そして、何度か仕事の相談に乗っていたある日、ついにマナから退店の話を切り出された。
 
「ごめんね。思ったよりここじゃ稼げなくて…」
 
  「こっちこそ申し訳ない。店の集客力不足で」
 
 「とりあえず別のお店には移るけど、また仕事の相談とかしたいから連絡するね」
 
  「そうだね、また連絡待ってるよ」
  数日後、彼女はSM店に入店し、1カ月ほどで人気М嬢としてその店のランキングに名を連ねた。
 
  恐らく彼女の性癖はドМであり、Sっ気のある客層が集中するSM店でウケたのだろう。
 
  環境の違いでここまで人気の差が出るのか…、とホームページでピックアップされているマナを見て、思わず舌を巻いてしまった。



