【元デリヘル店長の回想録】「さっきの客、マジでキモかった」と言い放つ傍若無人なキャストに教わったこと

 居ても立ってもいられず、ルルに直接尋ねてみると

 

ルル「あの人なら○○(友達の名前)と気が合うかなーと思って(笑)」

「いやいやいや。君のお客さん減っちゃうんだよ!?」

ルル「はぁ? お客さんはまた別の人探せばいいだけだし、それより自分の彼氏が風俗通いしてたら嫌に決まってんじゃん。私は、あの人にも友達にも幸せになって欲しいだけ! 悪い!?」

 

 私は彼女に言い返すことができなかった。

 風俗業界に長く浸っていれば、どんな人間でも普通は心がすさんでいくものだ。特に長く風俗を続けるキャストは、その感覚が麻痺してしまい、行為に関して何も感じなくなる。

 また、実力主義・完全歩合という世界であるせいで、他人を蹴落としたり、差をつけることが当たり前にもなる。

 もちろんそれは、お金を稼ぐために必要な感情ではあるのだが、世間的に見れば人間性が良いとは言えないだろう。

 そんな環境の中、彼女は“他人の幸せを願える心”を持ち続けていたのだ。それこそが彼女の大きな武器であると私は理解した。

 自分の収入源であるお客様を、ひとりの人間として見続け、接することができる。お金のために働く風俗嬢には、決して真似できない心の持ち方だ。

 結局、ルルは風俗を卒業するまでその仕事のスタンスを崩さず、店舗でも上位3名に入るほどの金を稼ぎ続けた。

 傍から見れば、なぜ稼げているのかが分からない彼女は、私が出会ったキャストの中でも、非常に特殊なタイプの風俗嬢であったのだ。

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