【ニッポンの裏風俗】鶯谷デリヘル:右手のアイドルだった「ビニ本の女王」との一戦


 店に電話してから約30分後、ホテルの部屋に現れたのは、確実に五十路のでっぷり太ったおばちゃん。

 街ですれ違ったり、ちょっと見ただけでは気づかないだろうが、目の前にいるおばちゃんの顔には若かりし頃の面影がしっかり。その瞳には、お世話になった頃の自分自身の姿が重なり合って写っているようでした。

 
「昔、お世話になりました」

 
 そう言うと、元女王は“そんなことわかってる”とばかりに、ひと言だけ、

 
「あっ、ハイ」

 
 そううなずくのでした。そして唐突に、

 
「鼻の頭、赤いでしょ?」

 
 そう言ってきます。よく見ると、酔っ払っているかのように鼻の頭と小鼻が赤くテカっていました。酒でも飲んでるのかと思ったら、

 
「毛穴の汚れとるテープあるでしょ。あれ、30分くらい貼ってたら取れなくなっちゃって、無理やり剥がしたら皮がめくれちゃったの」

 
 と、なんとも女王らしからぬ、おマヌケなエピソードを披露してくれるのでした。

 そして、料金を渡そうとすると、女王自らオプションの交渉が始まります。

 
「ゴム付きなら5000円、生なら1万円だけどどうします?」

 
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