眩惑の潜入編

【ニッポンの裏風俗】伊豆長岡:消え行く歓楽温泉の情景 遊べるタイスナックはまだあるのか


 筆者が初めて伊豆長岡温泉を訪れた15年ほど前には、夜、温泉街を歩くとスナックの前にはオバちゃんが座り、呼び込みをしている姿が見れた。

 
「お兄ちゃん、遊んでいって。かわいいコいますよ。1万円」

 
 なんて、本サロみたいに声をかけて来るのだが、店にいるのはタイやインドネシア出身の女のコで、飲んだあとは二階の小部屋でパコパコができるシステムだった。温泉と酒とちょんの間と、まさに日本の伝統的夜遊びがそこにあったのだ。

 温泉街には他にも射的屋やストリップ、ソープランドは2軒あった。しかし現在は、ストリップとソープランドは閉店し、かろうじて、数軒のスナックは営業しているものの、以前の様に店前にオバちゃんが出ることはなくなった。

 雨が降り出したその夜、バス通り沿いに並ぶスナックを横目にぶらついている時、ちょうど店からママとおぼしきオバちゃんが出て来た。すかさず、オバちゃんを捕まえてどんなコがいるのか聞いてみた。すると、

 
「うちはタイのコよ」

 
 ビンゴだ。別にヤラなくても、明るいタイの女のコとおしゃべりして一杯飲めればいいと入ることにした。料金はピール1本1000円、相場料金である。

 女のコは3人、客はいない。ビールで乾杯しようと思ったらコーラがいいと言われ、ビールと3人分のコーラで乾杯した。

 

入ったスナックには3人のタイ人の女のコがいた

 
 どのコも若作りをしているものの、たぶん三十路後半であろう。その中のひとり、ショートへアーのコは、以前、伊香保のスナックにもいたことがあるという。

 
「コタツノ店知ッテルゥ?」

 
 コタツの店とは、スナックなのにコタツがある珍しい店で、筆者も一度入ったことがあると言うと、

 
「オニサン、スケベネー(笑)」

 
 と笑われてしまった。

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