「さっき【イククル】で約束したショーイチだよ。今日はよろしくね」
「あ、はい。どうも」
たしかに筆者はキモメンで助平ヅラだ。性欲が服を着て歩いているような生き物だということも認めよう。そんな男を目の前にしてガッカリする気持ちは分からなくもないが、もう少し愛想があっても罰は当たらないだろう。
これなら、もう少し109の前に立ちつくしながら道行くギャルを脳裏に焼き付け、それをオカズに自宅でオナニーしたほうがマシかもしれない。
し・か・し、くどいようだが18歳のコである。即会い即ヤリ前提で待ち合わせた18歳のマンコを袖にするわけにはいかないのだ。
挫けそうになる己を激励して、辛うじてその場にとどまった。
「俺、こんな感じだけど平気かな?」
「あ、はい」
チッ!
ここで向こうからゴメンナサイしてくれれば、気持ち良く帰宅できたものを。
「そ、それじゃあ、行こうか?」
その問いに、ただうなづくだけのリカちゃん。
おい! お前も「私で大丈夫ですか?」の一言くらいあってもいいんジャネ?
悲しいかな、こんな無愛想でも許されてしまうのが18歳なのである。
こうして道玄坂を上っていき、ホテル街に入ってスグの安宿にチェックインしたのであった。
道中も部屋に入ってからも、まったく会話が弾まない…。やはり、筆者の無意識が発した警鐘は正しかった。
だが、もうホテルの料金をフロントで支払ってしまっている。こうなったら腹を括るしかない。