少女に“ガジェット”を纏わせる、少しエッチでカッコイイ非日常『東京ガジェット少女』

あどけない格好でうたたねする少女の顔全体を覆うグロテスクなほどに機械化されたスコープ

 
 ごく普通の女の子がガジェットを纏うことで放つ異質感は、ある種ファンタジーでもあり、それでいてどこか懐かしい。もしかしたら存在したかもしれない世界=パラレルワールドにも見える。

 

未成熟な胸にアンバランスな重量感のインスタントカメラ
情報漏えいを防止する強靭なカバーに守られたスマートフォンを、眼光鋭く眺める少女
地下室に閉じ込められ、身を屈め、手にしたガスマスクを必死に装着しようとする少女

 
 ガジェットのむき出しの無機質さと少女たちが持つ儚さの融合を試みた作品『東京ガジェット少女』。今後、池内啓人氏は大型作品を作っていく計画もあるとのことで、活躍が楽しみだ。
(文=ゼビウス田中)

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【著者紹介】
造形:池内 啓人(いけうち・ひろと)http://ikeuchi-products.tumblr.com/
1990年東京都生まれ。多摩美術大学の卒業制作として制作したパソコンとプラモデルを組み合わせたジオラマ作品『プラモデルによる空想具現化』が文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀作受賞を獲得。また、世界最高峰のメディアアートイベント、オーストリア『アルス・エレクトロニカ』に招待されるなど、国内外で高い評価を受けている造形作家。

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