身長は170センチ近くあるだろうか。ヒールのある靴を履いているので171センチの筆者よりも拳一つ分くらい背が高いマユちゃん。手足がスラっと長くてまさにモデル体型!!
色んなタイプの女性が行き来する歌舞伎町だが、そんな中にあってもひと際目を引く存在だ。顔はというと、シンガーソングライターである古内東子の若い頃といった感じ。人によって好みは分かれるだろうが、こうした魚顔は筆者の大好物である。
そんなマユちゃんを目にしてメロメロになってしまうトコショー。六本木あたりにオフィスを持つIT企業の若手社長が周りにはべらしていそうなタイプのマユちゃん。本来なら筆者のような冴えないオッサンとは決して交わることがないであろう人種ともいえる。
だのに! 我が日本が世界に誇る素晴らしいシステム出会える系サイトなら、こうした女性ともヤれてしまうのである!! こういう楽しみがあるからこそ、出会える系サイト遊びは止められない! こういう楽しみがあるからこそ、仕事に頑張ろうと活力が湧いてくる!! こういう楽しみがあるからこそ、筆者のような非モテ野郎でも明日を夢見て生きていられるのだ!!!!
別に悪いことをしているわけではないのだが、交番のすぐ近くゆえいつもより声のボリュームを落として彼女に話しかける。
「こんばんは、マユちゃんだよね?」
「あ、はい」
「さっき【PC★MAX】で約束してたショーイチです」
「あ、はじめまして、マユです」
「ね? ホントにマユちゃんだよね?」
「え? どうしてですか?」
「だって、こんなイイ女が1年以上も彼氏がいないなんて信じられないよ」
「フフフ、ホントにマユですよ」
「あ! じゃあアレだ!! この1年間ずっと出家してたとか?」
「エッ? なんでですか?」
「そうじゃないと1年も彼氏がいない理由が想像できないよ」
「フフフ、面白いんですね、ショーイチさんって」
「いや、面白いとかそうじゃなくて、マユちゃんみたいな娘が来て舞い上がってるだけかも」
会話の後半では交番近くだということも忘れ、いつものノリで道化を演じていた筆者トコショー。その甲斐あってツカミはバッチリといった感じだ。
交番から徒歩10秒ほどのコンビニで飲み物を買ってからホテルに向かう段取りとなった。飲み物をカゴに入れてレジの前に立った筆者はついでにタバコを購入することに。そのついでに、「マユちゃんもタバコ買う?」と軽いノリで聞いてみたのである。すると、「じゃあ、フェミーナ・メンソールをお願いします」と即答。
どうやらマユちゃんも喫煙者だったようだ。なんとなく彼女の雰囲気にタバコが似合いそうだと思い聞いてみたのだがビンゴだったわけである。そこで筆者は「じゃあそれを二つ」と言って2個買うことにした。
これがエラく受けたようだ。「ワっ! ありがとうございます!」と恐縮するマユちゃん。たかだかタバコ2箱程度で好印象を与えられるのなら安いもんである。狙い通りの展開にほくそ笑むトコショーなのであった。
こうして無事にホテルにチェックインして、まずは二人で喉を潤しながら一服。メンソールの甘辛い煙を吐き出して満足そうなマユちゃん。
せっかくなので色々とリサーチしたいところだが、ここで距離感を見誤るワケにはいかない。根掘り葉掘り聞いていくうちにどこで地雷を踏むかわかったもんじゃないからだ。
そこで天候の話だとか最近見た映画の話だとかといった具合で無難な会話を続け、それからマユちゃんが先にシャワーを浴びることになった。