老眼が進行し始めている筆者は、眉間にしわが刻まれないように注意しながらその女性を遠くから凝視。体型は全体的にムッチリしていて、現役時代の女子柔道選手である谷亮子といった感じだ。
真ん中高めの打ちごろの球である。己の容姿にコンプレックスがありまくるトコショーにしてみれば、この位の相手のほうが遠慮容赦なくプレイに没頭できるからだ。
そのスミレちゃんらしき女性はうつむきながらスマホをイジっていたので、遠くからだと顔を判別することができなかった。ま、ここまで来たら顔なんて正直どうでもいいだろう。要は尿道と肛門の間にチンコを受け入れてくれる穴が開いていて、その穴に筆者のチンコを突っ込まさせてくれるか否かだけが大事なのだから。
ツツツツと近づいていき、声をかけることにした。
「こんばんは、スミレちゃんかな?」
「あ。はい」
「ゴメンね。待たせちゃったかな? あっ、さっき【ワクワクメール】で約束してたショーイチです」
「いえ、私もいま来たところなんで大丈夫です」
挨拶しながら彼女の顔を観察。
化粧を覚えたての田舎娘かよっ!
とにかく化粧が派手だったのだ。あえて例えるのなら、一時期劣化したと騒がれていた頃の歌手・中島美嘉を3倍ほど劣化させた感じ。パっと見た感じ、ブスではないのでそこまで化粧する必要はないと思うのだが…。
ま、人それぞれである。きっとこのスミレちゃんもなんらかのポリシーがあってのことだろう。マジマジとつぶさに観察したくなる気持ちをこらえながら、何食わぬ顔で会話を続ける。
「いやぁ、それにしても暑いねぇ。じゃ、さっそくだけど行こうか?」
「はい」
「あ! メールで約束した通り俺ってばノーマルだから安心してね」
「フフ、はぁい」
いつもならもっと道化を演じて場を温めるところだが、スミレちゃんクラスならこんなもんだろう。顔の良し悪しで女性を区別するつもりはないのだが、どうしてもエンジンのかかり具合が違ってしまう。
西武新宿駅から徒歩2分ほどの所にある古臭いラブホテルに直行し、無事に入室。別々にシャワーを浴び、室内の照明をいつもより暗めにしてからベッドインしたワケである。