待ち合わせ場所は筆者が指定した新宿アルタ付近の大型靴屋の前。約束の時間の5分前に筆者がそこに到着すると同時に、【ハッピーメール】経由でメールが届いた。
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いま新宿駅に着きました。
たぶん時間ちょうどくらいに行けると思います。
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マイカちゃんからの連絡である。正直に「もう着いてます」と伝えてしまうと、相手が焦ってしまうかもしれない。そこでちょっと考えてからメールを返信。
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私もあと2、3分で着く予定です。
人混みが激しいので慌てないで来てくださいね。
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うーん、我ながらジェントルマンである。いい人ぶることに関してはちょっとだけ自信のあるトコショー。一皮剥けばただの性欲モンスターにしかすぎないトコショーだが、セックスのためならどんな仮面でも被ることができるのだ。
こうしてほぼ時間ぴったりにマイカちゃんが登場。
ムホっ! いいメス!!
なかなかに色っぺぇなぁ。顔は女優の田中律子を一回り地味にして色白にした感じのマイカちゃん。かなりのスレンダー体型で手足の長さが特徴的だ。残念ながらオッパイには期待できそうにないが、そんなのは大した問題ではない。
要するに男より穴が一つ多ければそれで良し。なおかつその穴に筆者の愚息をネジ込ませてくれるのなら尚良しである!
小走りで近づきたい気持ちをグっとこらえ、ゆっくりと笑顔を作りながら近づいていく。
「こんにちは、いや、こんばんはかな?」
「あ。はい」
「さっき【ハッピーメール】で約束させてもらったショーイチです。マイカちゃんだよね?」
「はい、マイカです。今日はよろしくお願いします」
「じゃ、さっそくだけど今から30秒くらい目を瞑ってるから、嫌なら帰っていいからね?」
「え? な、なんでですか?」
「いや、ほら、俺の見た目はこんなだから、嫌だなって思ったらダッシュで逃げていいからさ」
「えぇ?」
「追いかけたりしないから安心してね」
「フフフフ、そんなことしませんよ。ホント優しいんですね」
「そ、そんなことないよ。マイカちゃんに無理強いしたくないと思っただけだよ」
「フフ、全然大丈夫ですよ。ショーイチさんこそこんなオバサンで大丈夫ですか?」
「な、なに馬鹿なこと言ってんの!? マイカちゃんなんて俺からみたらただの小便臭い娘さんだよ!」
「えっ?」
「いや、だって全然オバサンっぽくないし、とっても若々しくて綺麗だからさ」
「フフフ、ありがとうございます。そんなこと言われたの初めてですよ」
「お、お世辞なんかじゃないからね! ただの正直な感想だから」
よくもまぁペラペラと舌が動くもんである。我ながら感心してしまうほどだ。昔から女性と会話するのが苦手な筆者だが、風俗嬢や出会える系サイトで待ち合わせた女性を相手にするとスラスラと言葉がクチをついて出るのである。
ま、ツカミとしては上出来だろう。マイカちゃんの緊張も程よく解けたようで自然な感じで笑顔が浮かぶほどまでになった。