【AV撮影現場今昔】 第4回:疾風怒濤のぶっかけブーム(後篇…または汁男優篇)

0724iioka_fla.jpg※イメージ画像:『ドリシャッ!! 飯岡かなこ』ワープエンタテインメント

 10年ひと昔前のAVと今日の最新トレンドを撮影現場の模様から振り返る短期集中連載『AV撮影現場今昔』。第3回では「ぶっかけAV」がそれまでのAV界を大きく変えていった時代の変遷を振り返ってみたが、今回はそのブームを支えた“汁男優”たちにスポットを当ててみたい。

<『AV撮影現場今昔』バックナンバー>
第1回:「擬似本番女優」の時代
第2回:潮吹きAV創成期
第3回:疾風怒濤のぶっかけブーム(前篇)

 
■本来は「同好の士」である汁男優たち

 学校の教室を模したスタジオの一室には、白いブリーフ一枚の男たちが続々と集結していた。総勢7名の男たちは、ブルマ体操着姿の女優が現れると拍手喝采で迎えた。教壇の机の上に乗った女優は、自ら股間を広げてギャラリーを挑発。ブルマを下げて「わたしのオマ○コいっぱい見てねっ」と言いながらオナニーショーへ! 興奮した男たちは思わず自らのチ○ポをシゴき、女優のほうもオマタ全開のローターオナニーでイキまくって教室は俄然ヒートアップ! ガマンできなくなった男がチ○ポを握りながら教壇へ進むと、この女優は男のチ○ポをやさしく手コキしてドピュドピュ! そこからは、次々とやってくる男たちの勃起チ○ポを連続で…。

 これは2001年に取材した、あるブルセラショップ系ビデオメーカーの撮影現場のひとコマである。現場に集まったこの男たちは皆、同社作品のファンが高じて撮影に“協力”するようになった「同好の士」である。趣味を兼ねた完全なボランティアであり無報酬であった(同社ではおそらく現在も同様)と記憶している。

 初めから“ライトユーザー”を視野に入れず、特定のマニアを相手にした作品づくりで人気であった同社。作り手と受け手の距離が近く、時にはユーザーもこうして制作に協力することで、まさに“同好会”ともいえる関係が築かれていたのだ。

 しかしながらこの時代、にわかに「ぶっかけAV」がブームの様相を見せ始めると、撮影協力者である“汁男優”をめぐる事情は次第に変化していく。ぶっかけAV、ザーメンものの撮影現場が増えると共に、1作品に投入される汁男優の数も徐々に増える傾向となり、マニアであるボランティア出演者だけでは賄いきれなくなってきたのだ。

 当時AV業界に参入(再参入)したばかりであったムーディーズ(MOODYZ)は、ホームページ上で「男優友の会」の制度を早期に立ち上げて組織的に汁男優を確保する手筈を整えた。このジャンルに新規参入する他のメーカーもこれにならってホームページ上での募集に力を入れるようになったのだ。また、これまでは無報酬であった出演者に交通費扱いで1,000円~2,000円のギャラが支払われるようにもなった。

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