深い絆と自由な芸風が秘訣!? 若手が憧れる先輩芸人とは

※イメージ画像:『クイック・ジャパン94』太田出版

 お笑いコンビ・バナナマンが、世界に通用するエンターティナーを目指して奮闘するネット番組『バナナTV』(テレ朝動画)の中で、日村勇紀(41)が同世代の芸人仲間であるカンニング竹山(42)から、「俺、ホントはバナナマンみたくなりたかったんだよ」と言われたと話していた。

 もちろん、竹山もテレビで活躍する売れっ子芸人の1人。多くの若手芸人が竹山のように売れたいと願う憧れの存在といえるだろう。そんな竹山が、さらに憧れる芸人がバナナマンの2人というわけだ。確かに、年末年始(12月30日~1月5日)の出演番組本数トップ2(エム・データ調べ)の設楽統(40)と日村というコンビは、芸人なら誰もが羨むベストカップル。常に設楽が日村をイジるという構図も、そこには間違いなく強いコンビ愛が漂っているし、お互いを信頼・尊敬しているという関係性が見受けられ、竹山が羨むというのもうなずける。そこで今回は、まだテレビなどにも出たことがない若手芸人が、どんな芸人に憧れているのか調べてみた。

「バナナマン」
 前文で触れたが、やはりバナナマンの名前は若手芸人の中からも多く上がった。理由は、もちろん売れているということに加えて、2人の関係がはっきりしていて、笑いがシンプルだということだという。ある若手芸人は、「2人とも、ボケも進行もできる技術を持ちながら、2人のときは、阿吽の呼吸でそのキャラ分けをしっかりしていて憧れる」と言い、また別の若手は、「設楽さんに何をされても日村さんは笑いに変える。そんな2人の信頼関係が羨ましい」と答えていた。

「さまぁ~ず」
 バナナマンの次に名前が上がったのが三村マサカズ(46)と大竹一樹(46)のさまぁ~ずだった。彼らの肩に力の入っていない自由な芸風が、多くの若手芸人にとって憧れのようだ。『さまぁ~ず×さまぁ~ず』(テレビ朝日系)でのフリートークや『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京系)での自然体な雰囲気が若手にとっては羨ましいのだろう。ある若手芸人は、「コンビ揃って車に乗って仕事に行くという話を聞いて、あれだけ大物になりながらも未だに仲が良いことを知り、正直憧れる」と言っていた。バナナマン同様、2人の関係性が憧れのようだ。

「ネプチューン」
 名倉潤(45)、原田泰造(43)、堀内健(44)のトリオも若手から「憧れる芸人」として名前が挙がった。特に堀内に憧れる芸人は多いようで、「ホリケンさんのようになりたい」と答える若手はずいぶんいた。感覚だけで生きているようなイメージが、若手から羨望の眼差しを受けているようだ。そして、そんな感覚人間の堀内とボケの原田とツッコミの名倉という3人のバランスが絶妙で、随所にうかがえる深い絆が若手の憧れの的になっているようである。

 事務所を問わず単に「憧れる芸人は?」と聞いたにもかかわらず、名前の上がった芸人は在京大手のプロダクションに所属する芸人ばかりだった。話を聞いた中には関西系の大手事務所に所属する若手もいたが、憧れる芸人となると、どうやら伸び伸びと仕事をやっているイメージの芸人のようだ。バナナマン、さまぁ~ず、ネプチューン共にカメラの前では肩肘張らず自由な振舞いで、なおかつ面白い印象がある。さらに彼らには固定ファン、特に女性層からの支持が高いというのが特徴だろう。そんな彼らに若手芸人たちが憧れるというのは当然のことかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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