次の出演作が決まらない!? 能年玲奈を襲う『あまちゃん』大ヒットの反動

※イメージ画像:『連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラック2』ビクターエンタテインメント

 9月末のクライマックスに向けて物語が佳境に入っているNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』。このままアキは芸能界で生きていくのか、東日本大震災はどう描かれるのか。気になる展開に注目度はますます上がっており、平均視聴率も24日土曜に23・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最高を記録した。まさに世間は『あまちゃん』フィーバーに沸いている最中だが、いま業界で話題になっているのはアキを演じる主演の能年玲奈(20)の今後だ。

 打ち上げや記者会見で能年は事あるごとに「あまちゃんの続編をやりたい!」とアピールしてきた。単なるリップサービスの可能性はあるが、2001年に放送された『ちゅらさん』のように時間帯を変えて続編を制作した前例があるため、実現性は十分にある。しかし、脚本の宮藤官九郎は「続編はやらない」と断言しており、共演者の橋本愛(17)や小泉今日子(47)らも『あまちゃん』効果でオファーが急増したため、スケジュール的に厳しいのが実情だ。

 にもかかわらず、能年が続編にこだわるのは「ほかに大きなオファーがないから」だと一部メディアで報じられている。『あまちゃん』のイメージが強すぎるため、なかなか主演クラスで良い条件のオファーをもらえないというのだ。その一方で別のメディアでは、事務所側が大ヒット作の次の作品選びに慎重になり、制作側がオファーを出しても断られてしまうと伝えられている。

 実際のところ、現在の能年はどのような状況にあるのだろうか。

「映画もドラマもオファーは次々と舞い込んでいるようですが、主演クラスであっても事務所側が納得できるものがなく、断っているようです。あれだけの大ブレイクでしたから、事務所スタッフや幹部たちがこぞって能年の今後の方向性に口を出し『船頭多くして…』という状況に陥っている。事務所を挙げて能年を売り出したいという気持ちが空回りしています」(芸能プロ関係者)

 いずれにせよ、『あまちゃん』のイメージが強すぎて、その反動で次の作品選びが難しくなっているのは間違いないようだ。かつて『ちゅらさん』に主演した国仲涼子(34)は絶世の美少女として持てはやされたが、役の印象が強くなりすぎて清純派イメージからの脱却に悩んだといわれる。09年の『ウェルかめ』の倉科カナ(25)、昨年の『純と愛』の夏菜(24)らも、朝ドラ出演後は明らかに仕事がトーンダウンした。

 『あまちゃん』はそれらの作品の比ではない大ヒットとなっており、今まで代表作と呼べる作品もなかった能年は余計に「天野アキ」のイメージに苦しめられることになりそうだ。だが事務所側も手をこまねいているわけではなく、今後の売り出し方針を固めつつあるという。

「結局、しばらくはドラマや映画での露出を控える方向に落ち着きつつあり、CMやトーク番組をメインにするようです。よほど条件のいいオファーがない限り、女優としての活動はゲスト出演が確実視されている年末の紅白歌合戦が終わってからとなるでしょう。ブレイク直後に露出を増やして消費されてしまうより、『あまちゃん』フィーバーの熱が冷めてから動いた方が長い目で見れば正解なのかもしれませんね」(前同)

 アキの親友・足立ユイを演じる橋本は、10月スタートのNHK BSプレミアムのドラマ『ハードナッツ!』で連ドラ初主演を務めることが早々に決定している。『あまちゃん』の主演と脇役という立場の違いはあるものの、能年とは対象的な戦略だ。果たしてどちらの戦略が吉と出るのか、ドラマ終了後も『あまちゃん』女優たちから目が離せそうにない。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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