フジテレビ、テコ入れ人事で女優と不倫騒動を起こしたあの人が常務に

51DQe7+2kpL.jpg※イメージ画像:『東京ラブストーリー DVD BOX』フジテレビ

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、芸能界の裏側に横たわるオトコとオンナの深い業を掘り起こします。

 1990年代、フジテレビで“トレンディドラマ”ブームを起こした仕掛け人の一人、大多亮(おおた・とおる)執行役員クリエィティブ事業局長が、6月末の株主総会で、二段跳びで常務に昇格。同時に、フジの親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の取締役に就任することが明らかになった。昨年、日本テレビに“視聴率3冠王”の座を奪われて、今年も苦戦しているフジ。今回の人事は、視聴率アップのためのテコ入れ人事と思われるが、この人事を踏まえ、業界では大多氏がフジの次期社長有利候補に急浮上したという情報まで流れ始めた。それを聞いて、その昔、大多氏が女優の鈴木保奈美との不倫騒動を起こして、逃げ回っていたことを思い出した。

 1991年に放送された、大多氏プロデュースのトレンディドラマ『東京ラブストーリー』は最高視聴率30%を超える大ヒットドラマになった。内容は、織田裕二演じる“カンチ”こと永尾完治と、保奈美演じる赤名リカのラブストリー。ロケ地になった愛媛県松山市にある、海に面した伊予鉄道梅津駅に筆者は家族と旅行に出かけ、素晴らしい光景に感動したのをいまだに忘れない。もうひとつ、同ドラマの記憶として鮮明に残ってるのが、保奈美がプライベートで愛したのはカンチではなく、プロデューサーの大多氏だったということだ。

 この時、すでに大多氏は妻帯者。まぎれもない“不倫”だった。これに、頭を抱えたのは保奈美が所属していた「ホリプロ」だった。保奈美をこれから売り出そうとする矢先に、番組プロデューサーと不倫ではシャレにならない。ホリプロはフジの上層部に厳重注意を促し、マスコミに対しては不倫を否定した。

 不倫騒動を受けて、筆者は上野動物園近くにあった大多氏の自宅に何度か取材に行ったことがあったが、保奈美との関係は否定された。ところが。大多氏はその後、保奈美とのツーショットの写真を挟んだノートを自ら公衆電話の中に忘れるという失態を犯し、そのノートと写真を女性誌「微笑」(祥伝社/休刊)が入手。しかし、それらはあくまで忘れ物で、大多氏の私物である。これを本人に無断で掲載するのは違法性が高いということで、掲載は見合わせられた。だが、不倫の動かぬ証拠を掴んだのは確かだった。その写真は、2人がスキーに行った時の写真だと記憶している。

 ところが、不倫を否定するかのように、その直後に保奈美と江口洋介の熱愛がウワサされた。あまりにも唐突過ぎる熱愛のウワサは、大多氏の窮地を救うために、江口が身代わりになったのではという疑惑が浮かんだ。なぜなら、江口も大多氏がプロデュースしたドラマでブレークした俳優で、いわば大多氏は、江口の“育ての親”だったからだ。この江口との熱愛騒動の渦中で、保奈美と大多氏は不倫を清算していたのではないか。

 保奈美は、江口と別れた後に、F1ジャーナリストと結婚したがうまくいかず、離婚。その後、とんねるずの石橋貴明と“できちゃった婚”。その後、3人の女の子を産んで、今は石橋を尻に引く、たくましい母親になったという。保奈美にとって大多氏との不倫は、女優人生やプレイベートにとっても糧になったのかもしれない。一方、常務にまで上り詰めた大多氏に、あのような過ちは二度と許されない。メディア環境が大きく代わり、90年代の手法が通じなくなっている今、大多氏はかつての辣腕ぶりを発揮し、苦境のフジを立て直すことはできるのだろうか。
(文=本多圭)

 

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