『INSTANT LOVE 11』みづなれい

 アタックし続けていた美少女から、男の元に唐突な電話がかかる。彼女の名前はれい。大きな瞳のハーフ顔の美少女だ。待ち合わせ場所に行くと、気まずそうな顔で彼女は待っていた。

「親とけんかしちゃって……」

 彼女は男がAV監督だと知っていた。だから、これまで何度アタックされても拒み続けていた。なのに

「友達のとこも行きづらいし、今夜泊めてくれる?」

 笑ってはいたが、思いつめた顔をしていた。

 そんなオープニングから始まるこの作品は、いわゆる援交ハメ撮り作品ではあるが、余計な解説がなく不思議とドラマティック。彼女はためらいながらも男とホテルに入り、ベッドに寝転ぶと無邪気な顔で笑う。そして、電マを渡されると、全て悟ったかのように、従順にカメラの前で恥ずかしい姿を晒し、男に身を委ねていく。

 ところが、1発目のセックスが終わった頃。彼女の表情が明らかに変わっていく。男が用意した制服を手渡されると、

「えへへ……」

 と、照れながらもウキウキと着替え、シャワールームで戯れ始めるのだ。水責めでは、恋人のオフザケに大ハシャギし、乙女の顔でハニカミ、純白のパンティから陰毛が透け始めると、興奮を露わにしていく。

 その後、2回目のセックスが始まっていくのだが、渋々という雰囲気は完全に消えていた。外泊したいがために男に体を許す若い娘は多いが、彼女はそんな理由だけでここまでしたとは思えなかった。

「まだ、ダメぇ……いっぱいイキたいぃ」

 セックス中は、すがるような目で何度も快感を口にする。それは、愛が欲しいと訴えているようにも聞こえた。

「いつもと違って、ちょっと興奮しちゃった」

 インスタント・ラブ。寂しさを埋めるための簡易的な恋。もしかすると彼女は、もう2度と男に電話をすることはないのではないかと感じた。セックスが終わり、「はぁはぁ」と嬉しそうに息を弾ませながら、大きな目が恋の完結を告げていたから。都会の恋はちょっと切ない。
(AV評:文月みほ)

INSTANT LOVE 11

◆メーカー:クリスタル映像◆品番:EKDV-070◆時間:120分◆価格:2940円

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