
トコショー、36歳独身女性とお泊りデート
4月上旬のある金曜日の19時過ぎ。自宅で夕食の準備をしていると、LINEの通知音が鳴った。
メッセージの送り主は、筆者愛用の出会い系サイト【イククル】で知り合った36歳独身女性のリリカちゃんだった。
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こんばんは、ショーイチさん。リリカです。私の事覚えてますか?
もしご都合が合えば、今夜これから会えたりしませんか?
お忙しいようなら遠慮なく断ってくださいね。
また機会をみて連絡させてもらいますから(笑顔)
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彼女と出会ったのは1か月前のこと。正直言って見た目はタイプではなかったが、エッチに対する積極的な姿勢が印象的だった。
その時の模様は、当コラムでも紹介済みだ。
トコショーと覚醒した三十路痴女 出会い系サイト遊びの際、基本的に筆者所沢ショーイチは“攻め達磨”と化している。 もちろん一方的に攻めるのではなく、相手の反応を注視しながら望んでいそうなポイントに愛情を込めた愛撫を叩き
1か月ぶりというのがキモだと思われる。彼女の性欲サイクルがちょうど最高潮に達しているのかもしれない。
それにしても急なお誘いだ。翌日の土曜には馴染みのセフレとの約束があったので、この日は禁欲してザーメンタンクを満タンにしておくつもりだった。
しかし、お誘いを断るという選択肢はありえない。出会い系サイト遊びの際、筆者は常在戦場の心持ちで臨んでいる。それゆえ、敵に背を向けるわけにはいかないのである。
すぐにOKの返事をしようと思ったのだが、ここでピンと来てしまった。
うまく誘えばお泊りエッチできるんじゃネ!?
脳内でアレコレとシミュレーションを行い、作戦を検討する。それからLINEの返信を開始。
ちなみに、ここまでにかかった時間は10数秒ほど。我ながらセックスに関する脳の回転の速さは常人離れしていると言えよう。
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こんばんは、リリカちゃん。
もっちろん覚えてますよ。
こうやってまた誘ってもらえて本当に嬉しいです!!
今夜の待ち合わせも大歓迎です!!
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上記のメッセージを送ってから数十秒後に、再びメッセージを送る。
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でも、いまから夕食を食べてお風呂に入るところだったんです。
新宿待ち合わせが2時間後くらいになってもいいですか?
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これはちょっとした賭けみたいなものだ。もし彼女の都合が悪いようなら今回のデートはお流れになってしまうだろう。
だが、リリカちゃんはどうしても再会したい相手ではなかったので、デートが駄目になってもこちらにはそれほどダメージがない。
そして待つこと数分。ようやくリリカちゃんからのメッセージが届いた。
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急なお誘いなのにありがとうございます。
覚えていてもらえて安心しました。
私のほうは2時間後の待ち合わせでも大丈夫です!
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クックック、狙い通りだぜ!
こちらの想定していた通りに事が運んでいるので、笑みがこぼれてしまった。
ここでトドメの一撃を加えるべく考えていたメッセージを送る。
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遅い時間の待ち合わせになっちゃうね。
せっかくなら時間を気にせずイチャイチャしたいので、今日はホテルにお泊りしちゃおうか?
あ!
お泊りじゃなくて短時間のデートでも大歓迎ですよ。
リリカちゃんの都合に合わせるので、どちらがいいか教えてください。
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まだ彼女とは1度しかデートしていないので、お泊りデートを提案するのはちょっと無理があるかもしれない。
だが、先ほども書いたように断られてもほぼノーダメージなので強気に出た格好だ。
そして5分ほど経ってから返信が届いた。
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お泊り、素敵ですね!
でもああいう所に泊ったことがないんです。
何か用意してから行ったほうがいいですか?
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あっさりとお泊りデートを了承してくれたようだ。やはり筆者の読み通りで彼女の性欲が最高潮に達しているタイミングだったのかもしれない。
こうして、その日の夜21時過ぎに新宿で待ち合わせすることになった。
約束の時間通りに現れたリリカちゃん。彼女の見た目は下半身がガッチリし過ぎているちょいポチャ体型。前回は一目見てガッカリしてしまったが、今回は覚悟していたのでそれほど落胆せずに済んだ。
なにしろ相手はお泊りエッチを了承してくれた女性なのだから、多少のデメリットは気にならない。
再会の挨拶を交わし、ホテル街に直行。
筆者がお泊りデートの際によく使うラブホは、泊りシステムのスタートが21時となっている。金曜日の夜なので平日より料金が高くなっているものの、最大で14時間も利用できるのが嬉しいポイントだ。
無事にそのラブホにチェックインすることに成功。室内に入り手洗いとうがいをしっかり行う。
「リリカちゃん、今日は誘ってくれて本当にありがとうね」
「い、いいえ、こちらこそ急な話でごめんなさい」
「謝ることないって。さっきから俺ずっとニコニコしてるでしょ? 本当に嬉しいんだよ」
「フフ、それなら良かったです」
「それとすっごく安心したんだ」
「え?」
「前回LINEを交換したけど、連絡してくれないから嫌われたのかと思ってたよ」
「そ、そんな風に思ってませんよ。でも、ショーイチさんモテそうだから連絡してもいい返事もらえないのかなぁって思ってました」
「お、俺がモテる?」
「はい。女性の扱いもお上手だし、優しくて、お話も面白いじゃないですか?」
「あ、それは俺が必死なだけだよ」
「え?」
「俺の場合は女性に嫌われないことに全力を出してるんだ」
「ど、どういう意味ですか?」
「だって嫌われたら気持ちいいエッチにならないでしょ? 俺は超がつくほどのスケベだから、エッチのために演じてるだけだよ」
「フフ、正直なんですね」
「うん! 今更恰好つけても意味がないからね。嘘つきながらエッチしてもつまらないと思わない?」
「そ、そうですね」
「だから今日も自分の気持ちに正直になってたくさんイチャイチャしようね」
「はい♪」
我ながらよくもまあ舌が回るものだと感心してしまう。しかし、気持ちいいエッチのために全力投球するというのは紛れもない事実だ。
その後、別々にシャワーを浴び、ベッドインすることに。