コロナ禍によって変化する普通の人々の性癖と嗜好|エロマンガ人気ジャンル分析

コロナ禍における性癖の変容

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定額成人向けマンガ雑誌読み放題サービス「Komiflo」公式サイト

 昨年の新型コロナウイルスの流行による緊急事態宣言から1年。今、三度目となる緊急事態宣言の発令により、ゴールデンウィークも自宅で過ごすことが推奨されている。

 昨年来、自宅で過ごすいわゆる「おうち時間」が増加したことで、その時間を無為に終わらさずに過ごすにはどうすればよいか、メディアでは様々な楽しみ方を報じている。それは、アダルト分野でも例外ではない。

 むしろ「おうち時間」の増加は、アダルトメディアが健康で文化的な最低限度の生活に欠かせないものであることを改めて認識させてくれているようだ。中でも、成人向け配信サービスは、電気・ガス・水道と同じレベルに人間らしい生活をおくる上では欠かせない社会的インフラといえるのではないか。

 昨今特に注目されるのがエロマンガ。いわゆる二次元ものだが、あの日本一の売り上げを誇るといわれるAVメーカー・プレステージも「プレステージコミックス」としてエロマンガの配信に力を入れ始めた。

 また、定額成人向けマンガ雑誌読み放題サービスを提供する「Komiflo」も順調にユーザー数を増やす。そのユーザーの幅はAVよりも広いといわれ、今や成人向けマンガは男女の別なく、様々な世代で楽しまれる。

 幅広いユーザー層に慕われるエロマンガは、ジャンルの豊富さも大きな魅力。あまりにも幅が広すぎて、一定の人には支持されるが、多数には見向きもされないというジャンルも。だが、世の中が変われば人気も変わるのが常。コロナによってエロマンガの人気ジャンルにも変化があったようだ。

 ここにKomifloが先日発表したデータがある。全国47都道府県とマレーシア・香港・台湾の三つの国と地域の「人気検索タグ」をまとめたビッグデータだ。

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※画像:Komifloより

 発表されたのは2020年の1年間のデータ。新型コロナウイルス感染拡大の中で、エロマンガ界にはどんな変化があったのか。その激変ぶりを検証したい。

 昨年発表のデータ(2019年調査分)によると、47都道府県の間でも人気ジャンルを同じくする地域は多く、上位は次のようになっていた。

<2019年エロマンガ人気ジャンル>

1位:「ビッチ」(5県)
同率1位:「貧乳」(5県)
3位:「逆レ○プ」(4県)
4位:「JK」(1都3県)

 2020年はこれらのジャンルが各地域のトップからはほとんど外れた。「ビッチ」がトップになったのはゼロで、「貧乳」も「逆レ○プ」もゼロ。かろうじて、「JK」は1府1県でトップとなったのみ。

 JKを除いて、いずれも首位陥落どころか人気ジャンルとして消滅。その上で2020年の人気上位ジャンルを見てみよう。

<2020年エロマンガ人気ジャンル>

1位:「人妻」(1都1府4県)
2位:「ショタ」(3県)

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 人妻が存在感を示す一方で、人気ジャンルが都道府県ごとに大きく分化したことがよくわかる。

 とりわけ、その県でだけ人気のニッチなジャンルが登場しているよう。例えば、秋田県では全国唯一「サキュバス」が人気ジャンルのトップになった。2019年は「ビッチ」ということは、ビッチを楽しんでいるうちに、もっとセックスが好きそうなサキュバスに目覚めた人が多いとか…?

 また岡山県では「SM」が人気ジャンルのトップに。岡山県は「風俗不毛地帯」といわれるリアル風俗の乏しいエリアでアダルトメディアの需要が多い地域ということが知られる。そんな地域の人気ジャンルが「巨乳」(2019年)というのは、なんだか納得できる。だが、それが「SM」へ転換した理由となると、もう謎だ。

 さらに宮城県の「しつけ」(2019年=タイツ)。千葉県の「ニーハイ」(2019年=寝取られ)、宮崎県の「けもみみ」(2019年は貧乳)など、サキュバスやSMよりもさらにニッチ度の高いジャンルがトップに輝いている地域も多い。

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 こうして見ると、コロナ禍のおうち時間に成人向けマンガを楽しんでいるうちに、より新しいジャンルに目覚め、それにたぎりまくっている人が多いということなのかもしれない。

 この人気ジャンルの激変をKomifloでは、どう見ているのか? 担当者に分析を聞いてみた。

 

ーー昨年と比較すると人気ジャンルが激変していますが読者の嗜好や配信される作品の傾向に変化があったのでしょうか?

「スタッフとしても驚いています。考えられる要因としては、外出しづらい状況でユーザーが急激に増加したことや、より積極的に作品を楽しむ時間が増えたことで結果がガラッと変わったように思われます。

 また、2020年1月から文苑堂の『コミックバベル』がサブスクに加わったことで作品により多様性をもたらしたことも一因だと考えます」

ーーニッチな傾向の県が増えているように思えます。

「ショタが人気トップになっている県が3つもあります。Komifloのタグも需要に応じて少しずつ追加されていますので、県によっては新しく追加されたタグが非常に人気だったりします。

 また、以前より女性への認知度が上がったことで女性ユーザーの比率が2020年の間に10%程度上昇していることも要因のひとつだと考えています。

 一概には言えませんが、特にハードなプレイや年上のお姉さんと年下の男子のような作品の人気が高いようです」

ーー海外でもマレーシアではダーク系が、台湾でJKと人妻の両方がランクインしていますね。

「海外のユーザーの総数自体は少ないため、特定のユーザーの嗜好が反映されやすくはなっていると思います。日本の成人向け漫画自体が特殊なジャンルではあるので、ニッチなものを求めた結果たどり着いたという可能性もあります」

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ーー今年は人妻が圧倒的な人気となっていますが、どういった要素が支持を集めた理由だと考えますか?

「人妻作品に関しては年上の女性の包容力や性への積極性、女性上位の展開等ある意味男性が安心感を感じる(かつ背徳感のある)キャラクターが魅力なのでは無いかと考えています。またジャンルの懐が深く、JKと同様不倫NTRから純愛まで幅広いジャンルと重なるため人気が出やすいのではないでしょうか」

 

 日本のマンガ文化の多様性は改めて解説するまでもない。成人向けマンガも、いかなるニッチな性癖の持ち主でも、必ず股間を直撃される作品に出会うことができるレベルまで多様化しているといえる。おうち時間の増加は、そうした自分の性癖に正直に向き合い好みの作品を楽しむ意志を明確にさせてくれたのかもしれない。

 ただ、性癖というものは著しく変化するもの。偶然の出会いから、新たな性癖に目覚めるのは当たり前にある。そういう意味では雑誌形式で配信を行うKomifloは、さまざまな「出会い」を提供していくれる良コンテンツに違いない。

 コロナによって変化を余儀なくされた普通の生活。それによって人々の性癖や嗜好に変化が起こるのは当然のことなのかもしれない。エロマンガ大国・日本に住む普通の人々の性癖はどこへ向かうのか――。

※資料提供:Komiflo

Komifloとは…国内初の出版社横断型・成人向けマンガ専門読み放題サービス。現在はワニマガジン社、コアマガジン、文苑堂の3社。9雑誌の最新号・バックナンバー・限定コンテンツを配信中。
・公式サイト:https://komiflo.com/
・公式Twitter:@komiflo

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