神保町のアダルト的変遷とその現状

 その後、85年頃にビニ本は終わりを告げる。ビニ本制作はすでに下火となっており、アダルト系ではすでAVがメインとなっていた。そして、ほどなくビニ本や自販機本は姿を消す。神保町のアダルト系書店も、閉店縮小や、ビデオ販売にシフトするようになっていった。芳賀書店もまた、主力をAVへと変更させた。

 現在の神保町でも、いろいろな成人向け、アダルト系の刊行物やアイテムを入手することはできる。芳賀書店やほかのアダルト系専門店は、今もなお営業を続けている。

 たしかに、神保町全体を眺めれば、かつてのような勢いとバリエーションは望めない。廃業した書店もあり、また、古い雑誌や書籍のように、年数を経て市場に出回ることが困難なアイテムも少なくない。規制によって売買が不可能となった印刷物もある。

 それでも、意思と努力さえあれば、予想を超える物品が発見される可能性は、ないとはいえないだろう。神保町というエリアは、狭いようでなかなか広く、そして何より、とても深い。

(文=橋本玉泉)

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