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街にポン引きが大勢いた頃


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※イメージ画像:Getty Imagesより

 

ポン引きとは…


 「ポン引き」とは、歓楽街などで通りかかる男性に声をかけ、店や女性をあっせんする客引きのことを指す。特定の店舗や組織に所属しているわけではない、いわばフリーの客引きである。風俗店の前にいる店員さんとは、まったく別の者である。

 その語源は、通行人の肩をポンとたたいて声をかけるからという説があるよう。それはもっぱら男で、女性のポン引きはみたことがない。そして、ポン引きといえば、タチの悪い、信用できない、他人からカネを巻き上げることしか考えていない、そういう男たちとして理解されている。

 実はこのポン引き、結構古い言葉である。大槻文彦の『大言海』にすでに「ポンビキ」の項目があり、「田舎者ナドヲ、甘言ニテ欺キ、宿ニ引入レ、金銭ナドヲ奪ウコト。又、ソノ者」と説明されている。つまり、大正期にはすでにポン引きという行為や人々が横行していたと推測される。

 さらに、昭和11年発行の『大辞典』第23巻を見ると、「私娼窟などに土地不案内の者を誘惑して連れ込む案内者の異称」という解説があり、人に対する名称になっている。この頃は、ほかにも賭博や相場などに関係したポン引きもいたらしい。ともかく、現在よく使われる意味は、戦前に確立していたようである。

 さて、風俗店、風俗営業が賑わっていた1990年代から2000年代初頭には、至る所にポン引きが出没していた。

 まず、歓楽街、色街にはポン引きの姿が必ずあった。日本最大の色街であり、当時はまだ賑わいがあった東京・吉原では、随所にポン引きがたむろしていて、通りかかる男性たちにまとわりついていた。中心部を通る仲之町には、平日でも何人ものポン引きが待ち構えているのが、遠目からでもすぐにわかったものである。

 そのポン引きの紹介するものは、100%確実に劣悪である。正規よりも高い料金で、しかも不当なサービスを強いられる。その悪質さはさまざまだが、たとえば正規なら総額3万円の店に、4万円から4万5000円を要求される。女性のサービスは、普通ならいいほうで、個室内でさらに追加料金を要求されるケースも珍しくない。風俗店を紹介するポン引きの悪質な手口は、どこもおおむねそんな感じである。


『吉原と日本人のセックス四〇〇年史』

古き良き時代

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