【風俗都市伝説】繁華街にある雑居ビル、隠し階の裏風俗


 ちなみに、こういった場所には政治家や著名人がお忍びで訪れるイメージもあるが、筆者が訪れた時はそういうことは一切なかった。ただ、深夜の時間帯は“無きにしも非ず”らしく、昼間は会社経営者の利用が多いそうだ。

 結局、A氏が戻ってくるまでの約1時間、トップレス女性の給仕でひたすら飲んだ。しかし、緊張感のせいかまったく酔えなかった。

 帰り際、A氏になぜ別部屋に行かなかったのかを問われ、相場が分からなかったこと伝えると、

 
「あ~、ごめん。説明してなかったね。俺が会員で月に決まった額を払っているから、キミもタダでできたんだけどね」

 
 と教えられた。もったいなことをしたと思ったが、時すでに遅し。その後、A氏が部署移動になってしまい接点がなくなったことで、その隠し階の店を訪れることはなくなった。

 もちろんその雑居ビルは今でもあるが、なにせ10年前の話だ。あの秘密クラブ的なものは、もう存在しない可能性もある。ただ、今もそのビルには屈強な黒人男性が出入りしていたりする…。
(文=子門仁)

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