2017年は「王道」の時代になるかもしれない~2016年アイドルポップスベスト10~


以下、次点について触れていきたい。

■アップアップガールズ(仮)「君という仮説」

 児玉雨子による歌詞は、まるでメンバーへのメッセージのようだ。作編曲を担当したmichitomoによるサウンドは、EDMを押さえつつ中華風テイストも取り入れている。「君という仮説」は、アイドルの刹那を音楽として美しく切り取った楽曲だ。

 

 
■Negicco「愛、かましたいの」

 堂島孝平が作詞作曲した「愛、かましたいの」は、キャッチーさの塊のような楽曲だ。石崎光が編曲したサウンドは、オールディーズ風にして小技も効いている。

 

 
■虹のコンキスタドール「LOVE麺 恋味 やわめ」

 セカンド・アルバム「レインボウエクリプス」を2016年12月13日にリリースしたかと思ったら、2016年12月19日にリリースされたのがこのシングル。シングルというか、楽曲QRコード付きカップラーメンだ。

 みきとPが作詞作曲編曲した「LOVE麺 恋味 やわめ」は、軽くソウル風味の効いたトラックに、メンバーの語りともラップともつかないヴォーカルが乗る楽曲。いきなりの最高傑作だ。

 でんぱ組.incのディレクターやMV監督でも知られるYGQが手がけたMVは、過去のテレビ番組のオマージュで構成されている。「もふくちゃんが演じる山下真司」を見られるとは……!

 

 
■ゆるめるモ!「ナイトハイキング」

 ゆるめるモ!が2016年にリリースしたCDは、4人編成になった後の「WE ARE A ROCK FESTIVAL」のみ。だが、この7曲入りミニ・アルバムは充実した内容で、サンバの「SUN SUN SUN」も収録。そして「ナイトハイキング」は、小林愛作詞、ハシダカズマ(箱庭の室内楽)作編曲による美しく雄大なナンバーだ。

 2016年7月10日に新木場Studio Coastで開催された、もねとちーぼうの卒業ライヴでは、二部構成ですべての持ち曲が披露された。私の2016年のベスト・ライヴのひとつだ。その全50曲を収めたハイレゾ音源「6’n’ Roll History ~ゆるめるモ! 第1章総集編~(第1部&第2部) at 新木場STUDIO COAST」もOTOTOYで配信されている。

 

 
■テンテンコ「くるま」

 テンテンコは自主制作CD-Rを毎月リリースしているので、もはや「テンテンコ楽曲大賞」の開催の必要を感じるほどだ。

 この「くるま」を収録した「工業製品」は、トイズファクトリー所属後のミニ・アルバム。Illicit Tsuboi、JINTANA、松武秀樹、七尾旅人などが参加している。その中でも「くるま」は、BOREDOMSの∈Y∋が編曲した、インダストリアルなテクノ。これがアルバムの冒頭を飾っているのは快挙にして怪挙である。

 

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