【世界風俗探訪・チェコ共和国】 ブロンドの妖精が残したお土産・後編


 エラの肌は、透き通るように白くて驚いた。バストには張りがあり、乳首はツンと上向きだった。くびれたウエストから、少し大きめなヒップにかけてのラインも抜群だ。抱きしめると、ブロンドの髪から漂うシャンプーの香りが媚薬のように鼻先をかすめた。

 改めて間近にエラの顔を見ると、そこには少女の面影があり、「もしや?」と一瞬年齢を疑った。

 しかし、彼女のベッドでの激しさは大人のオンナそのもので、「これならば大丈夫だ」と根拠のない安心感が生まれた。

 激しく下から腰を動かしてくるエラ。それに呼応して私の腰の動きも激しくなる。すると、エラは抱きつき、なぜか私の頭をつかんできた。その結果、振り回されてしまい、酔いは回りに回ってしまった。果てたのかどうか覚えていないほどに…。その後、エラに叩き起こされた際に、亀頭にヌメリとした残液があったので発射したのだろう。

 その後、酒でガンガンしている頭をさすりながら新市街を歩き、無事ホテルへ戻ることができた。

 部屋に戻ると、同僚が行き先を尋ねてきた。結末をはっきりとは覚えていないことと、多少ボッタクリに遭った気持ちもあったので、「飲みがてら、土産を物色しに…」と答え、エラに買わされた置物を見せた。

 すると同僚は、気まずそうな表情で、スーツケースの中から私が買わされた物と同じ置物を出した。

 彼は、私が泥酔したまま爆睡した夜に街へ繰り出し、バーで女性に声をかけられたという。そして…あとは私と同じパターンだ。

 それがエラであるかは、あえて聞かなかった。その理由は、同僚と穴兄弟になりたくはなかったからだ。

 後から知ったことだが、当時のプラハではこのようなことが頻発していたようだ。男性を誘い、裏で手を組んでいる店で客に金を使わせる売春婦たち…。しかし、ボッタクリかといえば、そうではない。彼女たちからすれば、やることはやっているのだから、“合法的なオプション”くらいのことなのかもしれない。

 あれから19年が過ぎたが、今思い返してもエラのルックスは間違いなくトップクラスであった。クッキリした大きな瞳を持つ“ブロンドの妖精”との奇跡的な一夜。ニュースなどでチェコの情報を目にするたびに、今でもエラのことを思い出す私であった。
(文=美田三太)

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