今年はまだいい夢を見ていられた ~2015年アイドルポップスベスト10まとめ~


■5位:寺嶋由芙「好きがこぼれる」 
 

今年はまだいい夢を見ていられた ~2015年アイドルポップスベスト10まとめ~の画像5※画像:寺嶋由芙『いやはや ふぃ~りんぐ(通常盤B)』#Yuffy_store

 

 
 寺嶋由芙の単独名義としてはインディーズ最後の作品になったミニ・アルバム「好きがはじまるII」の収録曲。ソロになって以降の寺嶋由芙にとっては禁忌になっていたかのように思えたロック・ナンバーの登場は鮮烈だった。作詞作曲編曲はミナミトモヤで、ギターはONIGAWARAの斉藤伸也が弾いている。

 ミナミトモヤは、デイリー1位を獲得した虹のコンキスタドールのシングル「THE☆有頂天サマー!!」を村カワ基成とともに編曲し、バンドじゃないもん!のシングル「NaMiDa」も作詞作曲していた。そして、寺嶋由芙には「好きがこぼれる」という新しいアンセムを書きおろした。

 寺嶋由芙の関連作品では、ふぇのたすとのコラボレーションによる「ゆふぃたす」名義でリリースした「君が笑えば恋なのです」も忘れ難い。3曲すべてが素晴らしいが、「ヘッドホンガール(寺嶋由芙ver.)」は、急逝した澤“sweets”ミキヒコがアレンジした楽曲である。

 
■6位:僕とジョルジュ「恋のすゝめ」 
 

今年はまだいい夢を見ていられた ~2015年アイドルポップスベスト10まとめ~の画像6※画像:僕とジョルジュ『僕とジョルジュ』MY BEST!RECORDS

 

 
 姫乃たま、佐藤優介、金子麻友美によるユニットである僕とジョルジュのアルバム「僕とジョルジュ」の収録曲。「恋のすゝめ」は後期ピチカート・ファイヴを連想させる楽曲だが、これを収録したアルバムは21曲収録で34分弱という構成だ。「恋のすゝめ」は、不穏な泥沼へと招き入れる誘蛾灯のような楽曲なのだ。

 「僕とジョルジュ」は、ヴォーカリストとしての姫乃たまの力量を実感させた点も重要だ。ライター仕事での活躍もめざましい姫乃たまだが、もっともっと歌ってほしい。

 
■7位:清竜人25「天上天下唯我独尊」 
 

今年はまだいい夢を見ていられた ~2015年アイドルポップスベスト10まとめ~の画像7※画像:清竜人25『PROPOSE』トイズファクトリー

 
 シングル「Mr.PLAY BOY…▽」(▽の正式表記はハートマーク)のカップリング曲であり、ファースト・アルバム「PROPOSE」にも収録された楽曲。

 「清竜人と6人の妻」という一夫多妻制のコンセプトで活動している清竜人25だが、「天上天下唯我独尊」はそうしたコンセプトとは無関係の楽曲だ。そうした楽曲は、他には「A・B・Cじゃグッと来ない!!」のカップリング曲「鬼の目にもナ▽ミ▽ダ▽」ぐらいしか見当たらない。

 しかし、ライヴで初披露されたときから深く印象に残った楽曲だ。それは、せつなさに包まれたこの楽曲で、メロディーメイカーとしての清竜人の真価が発揮されているからに他ならない。

 「ハロー」で始まるこの楽曲は、「さよなら」という清可恩の叫びで幕を閉じる。7人のヴォーカルの割り振りも冴えている楽曲だ。

 MVはないので、私が2015年で一番好きだったシングル「A・B・Cじゃグッと来ない!!」を見てほしい。

 

 
 また、清竜人は乙女新党のシングル「ツチノコっていると思う…?▽」も作詞作曲し、プロデュースを担当した。こちらも清竜人らしい楽曲だ。

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