1万本AVウォッチャー・文月みほが迫るAV裏舞台

【AV男優という生き方】古参×ハーフ男優が語る“AV業界のリアル”とは…


──さて、今後の男優業界についてですが、どうなって欲しいですか?

辻丸:たぶん今後はネットの時代になっていって、無修正でも単体モノでもなんでも同じ扱いになっていくんじゃないかなって思います。で、これはよく冗談で言ってるんだけど、そのうち男優もいらなくなるんじゃないかなって。CGの技術も進んでいるし、ユーザーが好きな男優のキャラを選択して楽しめる作品が開発されるんじゃないのってね。今のメーカーは、ユーザー主導型が多いんです。あの男優のタトゥーが気に入らないとか、声がうるさいって言われれば、使ってもらえませんから。でも、僕自身は、もう一度、疑似の時代が復活して欲しい。本番をしなくても、圧倒的なエロを魅せることは可能だと信じていますから。

カルロス:僕は、男優がもっと認知されて、「俺もやってみたい!」って思う人が増えてくれると嬉しい。かっこいいとまで言ってくれなくてもいいけど、共感して欲しいし、これは本当に夢ですけど、職業を聞かれた時に「AV男優だよ」と堂々と言えるようになったらいいなと思います。

──これからAV男優になりたいと憧れている人に伝えたいことは?

カルロス:地元の友人によく言われるんですよ。「お前は良いよな。イイオンナ抱いて高い給料貰えるんだからな。俺なんて安い賃金で働かされて大変だよ」って。でも、僕は僕で苦労しているし、嫌な思いも、失敗もあるし。それでもやりがいはあると思うし、もっと上を目指したいって思ってるから続けています。これから挑戦してみたい人も、それだけの気持ちを持って入ってきてほしいですね!

辻丸:僕の世代的に言うと、やりたいことは止められないので、ギャラが安かろうが何があろうが「あんた男としてやりたいんでしょ? だったらやりなよ」ってそれだけです。男優なんて、いくらテレビで活躍しようが根本は昔でいうポルノ屋。こんな仕事をやりたいって思うこと自体が才能だと思いますから。プロ意識とかは後からついてくるものだし、運がよければ売れるかもしれないし、どうなるかわかんないから面白いってものあります。昔は男優がテレビに出たり、イベントを開催するなんて考えられなかったのに、今はそれが実現しているんですから、まだこの仕事にも夢はあるんじゃないかなって思いますよ!

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 ふたりとも世代の違いはあるにせよ、最終的には「AV男優には夢がある」と、まさかの同じ結論に至りました。たしかに、新人男優が活躍し難い場ではありますが、その狭き門をくぐった者には、それ相応のドリームが待っている! ということなのでしょう。

 やはり、AV男優は男のロマンが詰まった職業なのですね。皆さんも「同じ男優ばかり出てきて萎える~」なんて言わず、勝者たちのウイニングランを見守るような目でAV男優たちをご覧になってはいかがでしょう? 男の器が、一回りも二回りも大きくなるのではないでしょうか!
(取材・文・写真=文月みほ)
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ブログ:『ライター文月みほ「私はAVを1万本観た女です」』

■辻丸
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最新作『ドキュメントAV 501』(HMJM 年内発売予定)
『女体拷問研究所サードシーズン エピソード2 加納綾子』(ベイビーエンターティメント)

■カルロス
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