姉妹3人との性生活の末に2人を殺害した「平木事件」とは

1113shimaidon_fla.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 昭和15年2月8日の夜8時40分頃、東京・渋谷区の民家から出火。火は近所の住民によってボヤで消し止められたが、燃えた室内から2人の女性の焼け焦げた遺体が発見された。

 当初、火事による焼死と思われた。しかし、火事がボヤで済んだにもかかわらず遺体の損傷が激しいことからよく調べてみると、2人とも死亡した後で灯油のようなものをかけられ焼かれていたらしいことなどが判明した。死亡したのはこの家に住む主婦のA子さん(32)とその妹のC子さん(20)とわかった。そして、火災発見時にたまたま帰宅した、A子さんのすぐ下の妹であるB子さん(22)の証言などから、行方がわからなくなっているA子さんの夫である平木文治(32)の犯行であろうと推測された。

 警察の事情聴取に、B子さんは火災当日の夕方、いきなり平木に首を絞められたと話した。だが、そこに映画にいく約束をしていた友人が訪ねてきたため、平木は「冗談だよ」と言って手を止めた。それで彼女もそうだと思い、予定通りに映画に出かけた。そして帰宅すると自宅から火が出て、姉と妹が遺体となって見つかったわけである。

 さらにB子さんは「お恥ずかしいことですが」と、さらに驚くような事実を話した。彼女たち3人の姉妹は、すべて平木と性的な関係を持っていたというのである。妻のA子さんは当然としても、その妹たち2人とも関係し、その4人が一軒の家で同居していたわけであるから、かなり異常な状況といえよう。

 その他の関係者からの証言や現場の状況などから、警察は平木の犯行と断定。全国に指名手配した。すると、事件発覚から4日後の12日朝9時過ぎ、平木は警視庁に出頭した。その際に平木は憔悴した様子で、手にした新聞に掲載された自らの犯行を報じた記事を指差し、「平木です」と名乗ったという。

 警察の取り調べに、平木は犯行を認めた。そして、確かに3姉妹と性的関係を続けていたこと、そして、その理由についても供述した。

 平木は新潟出身。小学校を卒業後に上京すると、渋谷のある職人の家に住み込んで働くようになった。その家で、職人の妻に誘われて性的関係を持った。この時、平木は童貞だったという。

 するとある日、2人が関係しているところを職人に発見される。ところが職人は叱責するどころか「もっと続けろ」と笑いながら言った。そして、酒を飲みながら弟子と妻の行為を観賞し、やがて自分のプレイに加わったという。

 それからほどなく、平木はさらに刺激的な経験をすることとなる。ある日、平木は職人の妹の家に行くよう言いつけられる。すると、平木は寝室に案内され、職人の妹とセックスするよう命じられた。そしてその場には、その妹の夫もいたのである。そして、やはり同様に3人絡み合うプレイに興じたのだった。

 その上、時には職人夫婦と妹夫婦の2組に平木を加えた、5人で乱れあってのプレイもあったという。

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