「私みたいにならないで」 不倫キス報道の乃木坂・松村にHKT指原が自虐エール


 現役のアイドルが、出会いは「ナンパ」で、「見ず知らずの男性」と「路上でキス」をしてしまったと釈明している今回のスキャンダル。しかもその相手の男性が、「大手出版社勤務」の「元グラビア担当」で「妻子持ち」というのだから、アイドルスキャンダル史を紐解いても、ここまでの“刺激的なキワード”の羅列は極めてまれだ。「文春」の追撃報道では、密会中の2人の仲睦まじい会話と音声データが公開され、お互いの素性を知らないという彼女の説明に矛盾点があることが発覚したが、松村は沈黙を続けている。今後乃木坂46の運営サイドがどんな処分を下すのか、それとも下さないのかわからないが、しばらくは「たまたま大手出版社に務める妻子持ち男性にナンパされて路上でキスをしたアイドル」として活動を続ける気なのだろう。

 騒動後に出演した生放送の歌番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では、視聴者から「さすがに元気がない」「いつもと雰囲気違う」と言われた松村。しかし、前述したように、バラエティで笑顔を振りまけば、「反省の色なし」と叩かれてしまう。自分で蒔いた種なのだから仕方がないといえるが、今後の活動がこれまでと同じようにいかないのは本人が1番強く感じていることだろう。

 2012年、元彼からのリークによって男性との交際や肉体関係が報じられた指原は、恋愛禁止を標榜するグループの一員として、活動拠点を東京から博多に移すという処分を受けた。しかし、そんなスキャンダルにまみれながらも、バラエティ番組で「なんで博多に?」と聞かれれば「写真売られたんだよ!」と叫び、好きな男性のタイプを尋ねられれば「口が堅い人」と自虐的なギャグを連発。新しく所属したHKT48でも、地元テレビ局の番組はもちろん、東京や大阪での仕事も精力的にこなし、博多の劇場公演にも毎週出演した指原。AKBグループではメンバー初となる劇場支配人を兼任するなどの活躍を見せ、HKT48の名前を全国区にした。そしてスキャンダル発覚の翌年に行われた「AKB48第5回選抜総選挙」では1位を獲得するという偉業を達成。まさに天性の才能と地道な努力による見事な復活逆転劇だった。

 発覚の経緯や相手のことを考えれば、松村と指原のスキャンダルはまったくの別物といえる。しかし松村が指原に学ぶことは多いだろう。冒頭のイベントで指原は、「私みたいにはならないほうがいいですね」と松村にメッセージを送っていたが、指原のように己を犠牲にしてグループに尽くすことこそが、松村の再起につながる最短かつ最良の道なのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

men's Pick Up