【連載】本多圭のオトコとオンナの芸能恥話

「極楽とんぼ」山本圭一の復帰に噛む超大物2人の存在

gokuraku0108.jpg※イメージ画像:DVD『極楽とんぼのテレビ不適合者』上・下巻

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、芸能界の裏側に横たわるオトコとオンナの深い業を掘り起こします。

 淫行騒動で活動休止中のお笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一について、相方の加藤浩次が4日に放送されたラジオ『加藤浩次の金曜Wanted!』(TBSラジオ)にて年内復帰をラブコール。それをネットニュースで知ったというロンドンブーツ1号2号の田村淳もTwitterで「僕は強く復帰を望みます」と訴えた。

 思えば、淫行事件を起こした山本を吉本興業が解雇してから6年半が経過した。06年の7月に山本は北海道の函館のホテルで17歳の少女と肉体関係を持ったが、その後、少女が山本に「暴行された」と110通報。被害届を出したために、北海道道警は山本を事情聴取した。それ以前にも、交際歴のあったホステスから“妊娠・中絶”を週刊誌に告発された過去があった山本を吉本は即座に解雇した。あれほどの人気者だったのに、お払い箱のような扱いだった。

 山本がやった行為は決して許されることではないが、少女サイドは初めから示談金目的で被害届を出した疑惑が持たれていただけに筆者は山本に多少は同情した。吉本は事実関係をもう少し調査してから、処分内容を決定してもよかったのではないかと思えたのだ。

 先の衆院総選挙で「日本維新の会」比例代表近畿ブロックから立候補し初当選した東国原英夫は、お笑いタレント時代、イメクラの淫行事件(16歳の従業員が、客の中に東国原がいたことを証言)で警察の事情聴取を受けていたことが明らかになり、芸能活動を自粛することになったが約5カ月で復帰した。東国原の乱脈な女性関係は昨年「週刊文春」(文藝春秋)に報じられたが、師匠のビートたけしによると「そんなもんじゃない」という。それなのに、東国原は見事に宮崎県知事になり、衆議院議員に転じた。

 そんな東国原を国民の代表に選ぶ有権者の神経を疑うが、対して山本は芸能界に復帰するために謹慎しながら、バイト生活を続けた。しかし6年半が経過したというのに、いまだに吉本からゴーサインが出ていないために復帰できないでいる。ご存じの通り、犯罪まで起こしたタレントすら復帰してきたのが芸能界だ。淫行騒動はマイナスイメージが強すぎるのだろうが、そうであるとすると、東国原とのここまでの差は何なのだろう。山本は十分反省し、社会的制裁も受けてきた。しかし、山本の復帰を許さない吉本の力が芸能界では大きすぎるゆえ、誰も手を出せないのだ。おかしな話だ。確かに、極楽とんぼとして復帰するなら、吉本の許可が必要かもしれない。しかし、ピン芸人の山本圭一として復帰するなら、誰からも制約されないはずだ。

 山本は草野球を通じて、とんねるずの石橋貴明と親しい関係にある。その石橋は山本の復帰をサポートするという情報がある。石橋には芸能界の重鎮と言われている「イザワオフィス」の井澤健会長がバックについているというのは業界では有名な話。それだけに山本が、とんねるずが代表を務める事務所「アライバル」に所属して復帰するというのが現実的なのではないか。復帰番組は、ビートたけしと石橋による“奇跡のコラボ”を売りに始まったのものの、視聴率に苦戦するTBSの『日曜ゴールデン何やってんだテレビ』はどうだろう。たけしまで味方につければ、山本の復帰にクレームをつける者もいない。

 山本は、吉本での復帰にこだわらずに、一から出直すつもりで新たな環境を選んでもいいのではないだろうか。面白ければ、芸人として再び日の目を見ることができる。それもまた芸能界だ。
(文=本多圭)

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