AKB48の「マネジメント格差」が批判を生む?

※大所帯アイドルグループAKBには当然格差が… 撮影=後藤秀二

 『R-1グランプリ2013』(フジテレビ系)に、HKT48の中西智代梨が参戦を発表して注目を集めている。大会開催の会見場に出場予定の芸人らと混じって参加した中西は、赤い着物に下駄といういでたちで登場。「HKTの中でもバラエティ班としてやっていて」と参加を宣言し、得意の変顔を披露しながら、「アイドルだからって目線で見られるのは嫌。この場に立ってる以上、芸人としてやりたい」と意気込みを語った。

 そんな中西にネットユーザーらは強く反発。「アイドルが片手間でやるなんて芸人に失礼」や「どうせヤラせでしょ」「何がしたいのかよくわからん」といった意見が多く寄せられている。しかし、アイドルのお笑い賞レース参加というのは、これまでもよくあったこと。たとえば、元アイドリングメンバーの滝口ミラは、2004年から『R-1ぐらんぷり』にたびたび出場し、2009年には同じアイドリングの江渡万里彩と「ミラマリア」というコンビを組んで『M-1グランプリ』にも出場。また、2007年から2年連続で『M-1』に「なちのん」として出場したAKB48の野呂佳代(のちにSDNに移籍、現在は卒業)と佐藤夏希や、NMB48の岸野里香と小笠原茉由は2012年の『R-1』に参戦。岸野と小笠原の2人はコンビを組んで同年開催された『キングオブコント』にも参加している。

 ライブなどを主に活動し、一部のファンによって支えられているアイドルが、一足飛びにメジャーになるにはテレビバラエティへの出演が手っ取り早い。しかしそこでの活躍にはバラエティに対応する資質が重要だ。それゆえアイドルたちはバラエティの才能を示すため、お笑いの賞レースに出場するのだろう。しかし、今、そんな彼女たちの姿勢に大きな疑問が寄せられている。それが今回の中西に対する非難というわけだ。

 噴出した非難の遠因は、AKB48の河西智美による 『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)での「脱走騒動」にあるだろう。中途半端な彼女の行動に、ネットユーザーらは不快感を示し、「これだからアイドルはダメだ」という風潮が蔓延してしまった。さらに、そんな河西に対して有吉弘行は怒り心頭の様子。「カメラのある生活に馴染めなかった」という河西の言葉に「やかましいわ!」と一喝し、「他のAKBのメンバーが、もう黄金伝説出れないよとかなっちゃうからね」と河西の行為を非難している。

 これまでにも、河西は、『なるほど!ハイスクール』(日本テレビ系)での罰ゲームや、『週刊AKB』(テレビ東京系)の肝試し企画を体調不良で欠席するなどして非難を浴びている。ほかにも、『そうだ旅(どっか)に行こう。』(テレビ東京系)では、共演した具志堅用高と手島優を置いてまさかの途中帰宅をし、『逃走中』(フジテレビ系)では確かに捕まったのにもかかわらず牢獄にいる様子がまったく映らなかったということで疑惑の視線を向けられた。もちろん、どこまでが番組上の演出で、河西の意思がどれほど反映されているのかは不明だが、こうした彼女の行動は、やはりバラエティには不向きなのではないかと言わざるを得ない。

「河西が所属しているホリプロでは、AKBのメンバーを複数人預かっていて、わずかな人数のマネジャーで管理しているようです。ですから個人個人に目が行き届かないのかもしれませんね。他の事務所も大体がそうした現状です。ただ、AKBの中でも篠田麻里子クラスになれば、マネジャーも何人かついてしっかりとしたマネジメントができているようですが、それは例外でしょう。現状は、ほとんどのメンバーが大雑把なマネジメントによって管理されています。それゆえ、仕事を受けるマネジャーがそれぞれの適性を把握できずにいるようです。河西はまさにそうした一例でしょう。彼女には彼女の魅力があるんですけどね」(業界関係者)

 AKB48の生みの親である秋元康は河西を称して「何かエロい」という。確かに秋元の言うように、河西には男を惑わすようなフェロモンがある。また、前記したような“自分勝手でわがままな態度”というのも、よく言えばお姫様気質とも取れる。ただ、そんな彼女の魅力を存分に発揮できるのは何もテレビバラエティだけではないだろう。むしろそうした性質は舞台や映画にこそ向いているのかもしれない。

 いつまでもAKBという看板だけで活躍できるほど、芸能界は甘くない。いつかやってくるブームの終焉に備え、AKBタレントを抱える各事務所は今頃必死で営業をかけていることだろう。とはいえ、闇雲にタレントの適正も考えずゴールデンのバラエティだからと出演させては、河西のように逆効果となってしまうこともある。長く芸能界で活躍させたいならば、マネジメントをする事務所側がタレントの個性を今一度見極めるところから始めるべきなのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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