暴力団排除条例施行で紅白が「芸能界と暴力団」の”踏み絵”になる?

 8月23日、暴力団関係者との黒い交際を理由に芸能界を突如引退した島田紳助。これに加えて、10月から東京都で施行される暴力団排除条例も追い風となって、芸能界における暴力団排除の動きが高まっているようだ。9月1日には警視庁が日本民間放送連盟(以下、民放連)に対し、「暴排条例に沿った対応を取るように」と通告。これを受けた民放連からの要請を受けて、今月には在京キー局5社がタレントの出演契約書に「暴力団排除条項」を明記するなどの対応を検討していると言われている。

 同様の暴力団排除条例はすでにほとんどの各都道府県で施行されており、10月から施行されるのは東京都と沖縄県。これで、全都道府県での暴力団排除条例が出そろう。”暴力団と交際しない! 暴力団を恐れない!”そして”暴力団に金を出さない! 暴力団を利用しない!”を基本理念として掲げている同条例では、「暴力団の威力を利用し、その対償として暴力団関係者に利益供与をすることの禁止」や「暴力団の活動の助長・運営に資する利益供与の禁止」といった、暴力団関係者に対する利益供与の禁止措置なども定められており、違反すると罰則などのペナルティが科される。今まで以上に一般人と暴力団との交際が問題視されるとみて間違いない。(都道府県により一部規定は異なります)

 その状況下で、年の瀬の定番番組『紅白歌合戦』(NHK)が深刻な事態に追い込まれていると「週刊実話」(日本ジャーナル出版)が報じている。今年の紅白に出場する可能性のある芸能人の身辺について、報道記者を総動員して調べているというのである。都の暴力団排除条例は過去にさかのぼって適用されないことにはなっているが、NHKではグレーな関係が判明した場合は出演を見送らせる方針だといわれている。そしてそうなった場合、演歌勢はほぼ全滅してしまうと記事にはある。過去、暴力団との交際を理由に出場停止となった演歌歌手には細川たかしがおり、2008年、暴力団組長とのゴルフコンペを週刊誌に報じられ、紅白出演を見合わされる事態となっている。

「2000年などは出場組の45%が演歌勢で、この頃はかなり割合が高かった時期ですね。しかし、最近は演歌勢は減ってきています。しかし、各世代が視聴する紅白にとって演歌はなくてはならないモノ。若い世代にとっても、自ら率先しては聴くことのない演歌を”年の瀬だからこそ”、というのが年末の風景でもありました。演歌ファン予備軍を育てる、とまで言うのは言い過ぎでしょうがね(笑)。そんな演歌勢が激減してしまうとなると、今年の紅白はどうなってしまうのか……」(芸能ライター)

 すでに各所で予想されているところで今年の紅白の目玉は、人気ドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)の主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」を歌う超人気子役、芦田愛菜と鈴木福、また来年のNHK大河ドラマ『平清盛』に出演する松田聖子、そしてジャニーズ勢だという。

 子役である芦田や鈴木の背後に暴力団の影はさすがに見え隠れせず、ジャニーズはファンクラブだけで十分稼ぎがあるため黒い交際のない事務所として知られている。またアイドル戦国時代と呼ばれて久しい昨今、アイドル勢も多数出演する可能性があるだろう。

「何にせよ、10月からの暴力団排除条例施行を受けて初の紅白ですし、どこの事務所がクリーンな交際をしているとか、一目瞭然となりますよね。また激減すると言われている演歌ですが、今年の紅白出場を果たせた演歌歌手は、言ってみれば”黒い交際がない”とお墨付きをもらったことになる。今後も紅白に呼ばれることになるかもしれません。民放局でも暴力団との交際に敏感になったとはいえ、やはりこれまでのしがらみもありますし、NHKのようにここまで厳しい措置を取ることは難しいでしょう」(同)

 いずれにしてもNHKによる徹底的な調査に基づき、それをクリアしたグループや歌手だけが出場できる今年の紅白は、一種の”踏み絵”のようなものとも言えるだろう。出場者発表が待たれるところである。

『二人だけの紅白歌合戦!!』

 
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