日本にとどまる外国人たち 彼らが日本を離れない本当の理由は? Vol.2上野・不法滞在婚約者編

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 下町の雰囲気が色濃く残る上野界隈。筆者はネタ探しのために、実はこのエリアで週に2、3日ほどホステスのアルバイトをしている。3月11日の日本を襲った東日本大震災後も、街の人通りは減ったものの、数日もすると店はいつものにぎわいを取り戻し、下町の底力なのか? と、ある意味感心させられたものである。

 夜8時ごろになると、路上には黒スーツを着たキャバクラの「キャッチ」と呼ばれる男性たちと、ダウンジャケットに身を包んだ中国人、韓国人女性が客の呼び込みをしている姿が目立つ。

 コンビニ前の喫煙所でライターを貸したことがきっかけで顔見知りになった中国人女性がいる。彼女の名はリリー(23歳)。身長160センチ、バストはEカップ、ウエスト60センチ。小柄だがグラマラスなボディーに透き通った肌、黒くツヤのある長い髪。思わず奇麗だな、と見入ってしまうほどの美女だ。

 後日取材を願い出たところ彼女は快諾してくれ、私たちは出勤前にリリーがよく行くという個室の中華レストランに入った。

 リリーが来日したのは3年前。北京郊外の生まれで、父・母・祖母・4人の子どもという家族構成。リリーは長女で、末っ子はまだ11歳だという。

「ねぇ、誰にも言わないって約束できる? 私たち友達だよね?」

 ビールを胃に流し込んでいた筆者に、リリーは突然問い掛けてきた。これは、何か打ち明けてくれる予感。もちろん秘密は厳守するし、記事になったからといってあなたが特定されることはない、そう約束した。安心した様子で、リリーは語り始めた。

「私には今婚約者が居るの。27歳の日本人。普通のサラリーマンだよ、とてもマジメな人なの。すごく愛してる。付き合って2年になるの。つい最近プロポーズされた。運命の人だと思ってる。でも、私にちょっと問題が……」

 ピンときた。おそらくこの女性は不法滞在者だ。財布ではなく小さなポーチに現金を入れ、持ち歩いている。万が一身分確認されたときのために、予防しているのだろう。外国人登録証など、身元の確認できる物を一切持ち歩いていないのが分かる。

「なんで分かったの? 鋭いね、怖いな……(笑)。でも、婚約者は私が不法滞在者だっていうことを知っている」

 リリーは90日間有効の知人訪問目的の短期滞在ビザで日本に入国したという(例えば中国や南米、その他多くの国籍の外国人は、パスポートがあっても、自国でビザを取得してからでないと日本に入国すらできないのだ)。

 リリーは短期滞在の間に仕事をし、ビザが切れる前に国へ帰る予定だった。

「法律は破るの怖いからね、だってビザなかったらいつ警察に捕まるか分からないでしょ(笑)。ほんとに帰る予定だった。でもアクシデントが起こった。今の婚約者と出逢ってしまったの」

 お互い一目ぼれで、すぐに付き合い始めた二人。婚約者は大学時代に中国留学経験があり、中国語も堪能。しかし二人の幸せな時間は長く続かなかった。リリーのビザの期限が迫っていた。

「自分はまだまだ、男としても社会人としても未熟者だ。あと2、3年我慢して、待っててくれないか。一緒になろう。手離したくないんだ」

 誠実な言葉に心を打たれ、やむを得ず不法滞在することを決意。彼との結婚を夢見て、資金も貯めていたという。

「約束通りになって今はすごく幸せ。もうすぐ入籍して、入国管理局に彼と一緒に出頭するの。不法滞在者でも、偽装結婚じゃなく、ちゃんと愛し合って、健全な結婚生活を送っていれば、強制送還を免れ、配偶者としてのビザが下りることがある。100%の保証はないけど……」

 自分の状況を冷静に把握している姿に驚かされたと同時に、それでも愛を貫こうとするけなげな姿勢に心が打たれた。

「だから今日あなたに会いたかったの。いつ入国管理局に行くかは未定だけど、もし行ったら、私は収容されると思う。最悪のパターンは強制送還。もう一度あなたに会えるかも分からないから……」

 確かに法に違反しているのは事実だ。それでも、これほどお互いを大切に想い、純粋に愛し合っている国際カップル。入国管理局が外国人のパスポートに押す滞在許可のスタンプひとつを得るために、これからリリーたちを待ち受ける困難は、想像を絶する。
(取材・文=秋田まちこ)

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