急増するオナニー死「テクノブレイク」 その原因はズリネタの充実にあり!?

 男子高校生が、上半身のみに衣類を着用している状態で変死していた宮城県の事件が、インターネット上で話題になっている。宮城県立病院の診断によると彼は、複数回(10回程度とも)の自慰行為に伴なう脳の興奮によって、心肺停止状態に陥ったと見られている。

 このように、自慰や性交の途中に死に至る、いわゆる「テクノブレイク」が近年頻発しているという。自慰や性交による興奮によって、心臓や脳の慢性的な疾患が急激にあらわれ、死亡する現象がこの「テクノブレイク」である。

 性交の場合には腹上死ともされるが、死因として記載される場合には「変死」または「病死」となり、明確な統計はないものの、一説によると、全国で 200〜300人かそれ以上が、このテクノブレイクで命を落としているという。これは、同年代のスポーツ中の事故死をはるかにしのぐ数となる。

 97年からの13年間で約30倍にも増えたというテクノブレイクだが、この期間に起きた社会的な変化といえば、インターネットをはじめとするIT技術の普及だ。この13年間において、日本のインターネット契約者数は約8倍に、通信データ量は100倍以上に増加していおり、同時に、アダルトサイトのリッチコンテンツ化も進んだ。前世紀末の時点では、写真やイラストが表示される程度のサイトが「優良サイト」として出回っていたが、現在では多くのアダルトサイトで、長編動画の無料配信もされている。インターネット普及以前と比べると、アダルトコンテンツに触れるのははるかに容易になっていると言えるだろう。

 たとえば、Googleのセーフサーチをオフにした上で、気になるアダルトなキーワードを英語で入力して動画検索をすれば、カンタンに無修正動画にたどりつくことができる。統計を引き合いに出すまでもなく、青少年にとっても過激なアダルトコンテンツが容易に入手できるようになっており、「ズリネタ」に事欠くことはない。

 性欲の範囲を超えたオナニーを可能にしてしまう思春期の性欲。そこに、インターネットという「無限のリソース」が加われば、10回を上回るような回数のオナニーもできてしまうのかもしれない。しかし、1回のオナニーが身体にかける負担は、100mの全力疾走に等しいともいわれている。

 思春期の子どもを亡くし、なおかつ死因を公言できないような最期だったともなれば、残された家族の苦悩は果てなく深い。「何回連続でヌケるか挑戦」といったような若気の至りは、やめておいたほうが賢明だろう。
(文=タコ野パウル)

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