世界のセックス豆知識

男性を浮気に走らせる「格差婚」

*イメージ画像:『希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』
著:山田昌弘/筑摩書房

<アメリカ発>

 女性の社会進出が目覚ましい現代、アメリカでも日本でも、女性のほうが男性よりはるかに収入が多い「格差婚」、そして「逆玉婚」は珍しいものではなくなった。しかし、芸能界を例に挙げて言えば、日本では藤原紀香と陣内智則、アメリカでは現在ハリウッドいちの売れっ子女優であるサンドラ・ブロックと前夫ジェシー・ジェームズのように、女性のほうが男性より社会的に認知され、また収入もはるかに多い婚姻関係では、男性が浮気に走ることが多いという。周知の通り、このカップル二組は男性の浮気などが原因で離婚に至っている。

 それはなぜか? 今年8月中旬、アトランタで行われたAmerican Sociology Association(アメリカ社会学協会)の会合で、名門コーネル大学の女性社会学者によって発表されたリサーチによると、やはり理由は「女性が男性より収入が多いことにより、男性としての本質が脅かされるから」だそうである。それによって、男性は他で自分のマッチョぶりを示す必要に迫られる、というわけだ。このようなケースでは、浮気をする男性は、自分の妻よりも社会的なレベルが低い女性を浮気相手に選ぶケースが多いことからもそれは理解できる。もっとも、浮気という行為自体が「それ以前の、精神的・人格的問題」という部分もかなりあるだろうとは思うが……。

 しかし、だからといって女性が「じゃあ、結婚したら専業主婦になるわ」と結論に走るのは大間違い! 女性に収入のないケースでも、男性が浮気に走ることが多いというのだ。やはり、働く女性には専業主婦にはない、イキイキとした刺激があるからだろうか。しかしここで、女性たちが「男性は浮気するもの」と絶望的になる必要はない。どんな問題でも必ず解決策があるものである。

 同じリサーチによると、男女の収入関係から見て一番問題が少ないのが、「女性が男性の約75%程度の収入がある場合」だという。それにより、男性のエゴは脅かされず、女性も独立心を保ちつつ結婚生活を続けていけるのだそうだ。その場合、男性の「家庭を守りたい」本能と女性の「男性に守って欲しい」本能の均衡がうまく保たれるのだろう。女性側から言わせてもらえば、それは充分理解できるバランスのような気がする。

 「性差別」と叩かれようが、一般的に言わせていただけば、女性は男性に一家の大黒柱になってほしい願望を持っている、と思う(そんなことはない、という女性はどうぞたくさんお金を稼いでください)。つまり、高収入・美貌・美ボディーの紀香様のような女性は、自分よりずっと稼いでいる男性を夫に選べば、男性のエゴを保ちつつ、自分のキャリアを犠牲にする必要もないのだ。かといって、恋に落ちる相手を意識的にいつも選べるわけではないのが現状。女性の社会進出は当たり前のアメリカで行われたリサーチでこういう結果が出たのだから、伝統が根強く残る日本ではその傾向はもっと顕著であろう。

 女性が男性よりキャリア的に格上の場合、やはり常に意識して男性を立ててやらなければならないのだろうか。恋愛、結婚とはいろいろと面倒くさいものであるが、それを面倒くさいと思わないような相手と結婚するしか道はないようだ。
(文=相馬 佳)

『セックス格差社会』著:門倉貴史/宝島社

 
若年ED、中年童貞etc問題山積!


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