そんな完璧な女優と男優を撮る朝霧監督は、演技っぽくない演技の指導をしっかりしてくれる方で、なるべくセリフを減らそうとするんですよね。
リアルなセックスって、ベラベラしゃべらないじゃないですか。でもドラマAVって、間が怖いから女優さんも男優さんもアドリブでしゃべって、間をつなぎがちなんですよね。ほかの監督さんだったらそれでOKで流しちゃうんですが、朝霧監督は流さない。導入部分とか、エロじゃないシーンをとても大切にしている人なんです。
一緒に撮影した時に感じましたが、朝霧監督の作品は台本の時点で面白いけど、撮影の中でどんどんバージョンアップされていく。本当、超デキる監督さんなんですよ。
AV女優の目線で語ると、この作品はデキる監督とデキる役者がそろった、神作品なんです！
本編に話を戻すと、この作品は終わり方もすごく良くて。終始楽しくヤりまくっていたんですが、最後の朝、奈々美さんが男に対して、嫉妬みたいな感情を出してくるんですよ。男に「これからは彼女とセックスしないで」みたいなことを言ってきて。
その前の絡みがちょっと調教っぽい内容で。最初はゴムをつけてセックスするんですが、男が「中出ししたい」って言うんですよ。「中出しできないんだったらセックスやめるよ」って。でもエロスイッチが入りまくっている奈々美さんは「いや～！ もっとして～！」ってなるわけじゃないですか。結局、そこでは中出しするんですけど、最後はそうはいかなくて。
その前は中出しさせたのに、ラストで奈々美さんが「じゃあ、もう彼女とシないで」ってすごむんですよ。でもそれに男は嫌ともいわないし、良いとも言わない。彼女と別れるのか、別れないのか、答えを濁しまくって…その結果、最後は手コキ発射で終わるんですよ。
女のプライドとして、許せなかったんでしょうね。本命になれないのに、中出しさせることが。そして、この2人はたぶん結ばれはしない…って感じで終わっていくのがちょっと切ない作品です。
好きで何回も見返している作品なんですが、これは川上奈々美さんのことが好きになる作品だなあと。愛嬌のある女の子ってこういうことなんだろうなあって。奈々美さんってどの作品でも飾っていないけど、この作品は特に素の川上奈々美さんを楽しめると思います。
あと、ファンタジーっぽくないも魅力。本当に、そのへんの男女の物語を見ている気分になります。セックスする家もほどよく狭くて（笑）。
この作品を初めて観たとき、率直に「やりてえ！」と思いました（笑）。セックスのやりたいではなくて、「この作品にめちゃめちゃ出たい」のほうのやりたいですよ（笑）。AV界のプロ中のプロが集まったこの作品を観て、自分の中の女優魂が刺激されまくりましたね。美谷朱里バージョンで撮ってくれないかなあ…。
【美谷朱里】
生年月日：1997年4月15日
サイズ：T166・B83（E）・W58・W86（cm）
公式Twitter（@akari_mitani17）
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